こんにちは日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光での話題や最新情報、さらに日光自然博物館のイベント情報をカテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしてゆきます。
■本日の奥日光の状況 気温7℃(博物館8:00)
本日4月26日より、冬季休業していた赤沼自然情報センターと赤沼-千手ヶ浜間の低公害バス運行が開始されます。
今回はそれに先立ち、4月23日に沿線地域をめぐってきました。
今週の初めに雪が20cmほど積もり、残雪の状況も気になるところ・・・
まずは小田代原ですが、
晴天にも恵まれ景色は良好。
雪化粧の男体山や雪原にたたずむ「貴婦人」は、とてもきれいでした。
しかし、足元に目を落とすと・・・
続いて、千手ヶ浜と西ノ湖ですが、
こちらも一面に5cm程度の残雪がありました(写真は西ノ湖)。
その後、暖かい日が続いたため、現在ではかなり融けていると思われます。
しかし、途中の歩道にはぬかるんだ個所が多いので、歩かれる際には、長靴などの対策をおすすめします。
さてさて、千手ヶ浜を歩いていると、なにやら雪の上で無数にうごめくモノが。
その正体は・・・
ユスリカという蚊の仲間でした。
ペットショップで売られている「アカムシ」の、大人になった姿です。
血は吸いませんので、ご安心を。
水辺では他にも、
カワゲラ(写真)やカゲロウといった昆虫が見つかりました。
どれもこれも、ちょっとマイナーな昆虫たちですね。
しかし、見くびるなかれ!
冬は多くの生き物にとって、エサの少ない厳しい季節。
この季節、大発生したユスリカなどの昆虫たちは、多くの鳥たちにとって貴重な食料となっているのです。
この時も、シジュウカラやツグミ、カケス(写真)などが、しきりについばむ様子が見られました。
さらにこれらの昆虫やその幼虫は、川々や中禅寺湖に生息するカワマスなどの魚たちにとっても、重要な餌になっています。
そしてその魚たちが、オオワシやオジロワシなど、より大きな鳥たちをも支えているのです。
普段、なじみの薄い昆虫たちも、この奥日光の自然の中で、大事な役割を担っています。
みなさんも奥日光にいらした際には、豊かな自然を陰で支える小さな虫たちにも、思いを馳せてみてください。
※写真はすべて4月23日に撮影したもので、現在の景色や木道・歩道の状況にそぐわない場合があります。
小田代原の木道には、26日15時現在、ほとんど残雪はありません。
(T-村)
■イベント情報
①『戦場ヶ原カエルウォーク』平成25年5月3日~5日
アズマヒキガエルの産卵をはじめとしたさまざまな 春を楽しんじゃおう!
②『奥日光いきものつながり調査会season3①~春、新緑の戦場ヶ原でいきものつながり~』平成25年5月18日
新緑で気持ちの良い戦場ヶ原、「奥日光いきものフィールドノート」を片手に、渡ってきた夏鳥やその他いきものたちを探して楽しもう!
■企画展情報
『奥日光の風景写真展』平成25年4月3日~6月30日
奥日光の自然の魅力を巨大写真でご紹介!
■その他お知らせ
4月26日(金)から、冬期閉館となっていた赤沼自然情報センターの開館、及び小田代原・千手ヶ浜行き低公害バスの運行が開始されます。どうぞご利用ください。
今年の時刻表はコチラ
詳しくは日光自然博物館ホームページをご覧ください。