こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光での話題や最新情報、さらに日光自然博物館のイベント情報をカテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしています。
■本日の奥日光の気温 -1℃(博物館周辺 10:00現在)
もうすぐクリスマス!ということで、今回はクリスマスっぽいものを探しに行って来ました。
まず思い浮かんだのが『クリスマスツリー』。
一般的にはモミの木が多く使われていますが、奥日光は標高が高すぎるためか、モミの木は生えていません。
でも、奥日光にも『クリスマスツリー』っぽい木があるのです!
その他にもウラジロモミという、モミの木によく似た木があります。
ウラジロモミは中禅寺湖畔から湯元までによく見られる常緑樹です。
ドイツトウヒやウラジロモミの葉っぱを拾って匂いを嗅いでみると、とても爽やかな柑橘系の香りがしてきます。
もし、ご自宅に本物のモミの木を使ったクリスマスツリーがある人は、葉っぱを爪などで傷つけて匂いを嗅いでみて下さい。
奥日光と同じような森の爽やかな香りが楽しめると思いますよ!
クリスマスツリー以外にも、ヨーロッパの方ではヤドリギを飾るのをご存じでしょうか。
ヤドリギの飾りの下で出会った2人はキスをしてもいいといった風習や、『幸運の源』としている地域もあるそうなのです。
これは見つけなければ!!と意気込んで探しに行ってみました。
・・・そして、すごい光景を目にしてしまったのです。
木の枝に丸い固まりがいっぱい!これが全部ヤドリギです!
木の裏側にあるものや小さなものも含めれば1本の木に50個以上は寄生していると思います。
写真が暗くて分かりにくいのですが、ヤドリギは常緑樹でもあります。
多くの木々が葉を落とす中で、この木だけ緑の葉をつけているように見えました。
これを「レンジャク」などの鳥が食べ、フンと共に他の木へ落とします。
そこでまたヤドリギは芽を出すという訳です。
しかも、この種は木にくっつくようにネバネバしています。
宿主の木や、種を運ぶ鳥とのつながりのおかげでヤドリギも生きているのだな、と改めて感じました。
冬の厳しい環境で青々とした緑色の葉をつけるヤドリギに、昔の人も強さや生命力を感じて飾りを作ったのかもしれませんね。
葉が落ちてしまった冬だからこそ見える景色だと思いました。(玉)
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■イベント情報
『奥日光いきものつながり調査会season3④』
日時:平成26年1月25日(土)
対象/定員:親子、一般(4歳以上) / 50名程度(先着順)
参加費:無料
『ちびっこスノーシュー!』
日時:平成26年1月26日(日)
対象/定員:親子(4歳~小学校低学年) / 20名程度
参加費:大人1000円、中学生以下子供500円
詳しくはちびっこスノーシュー!
■企画展情報
『地域の記憶展』
日時:12月1日(日)~来年3月30日(日) ※ただし毎週月曜日は休館日となります。
料金:入館料として大人500円、小人(4歳~中学生まで)250円
江戸時代末期から奥日光で宿泊業をしていた「六軒茶屋米屋 井上志郎」にスポットをあてつつ、風景画、漁具、林業道具、ヨットの旗など当時の奥日光を物語る様々な品を展示しています。