こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光での話題や最新情報、さらに日光自然博物館のイベント情報をカテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしています。

■今朝の奥日光　曇り＋霧・6℃（博物館周辺　8:00現在）

冬の厳しかった奥日光も、マンサクの開花（外部リンク）やイワツバメの飛来など、だんだんと春めいてきました。
今回は、産卵のために水場に集まり、ニャニャニャニャ・・・と、独特の声で鳴くというヤマアカガエルを探してみました。

まずは、昨年たくさんの卵が見られた光徳沼。

暖かい日が続いたので期待をしていたのですが、まだ雪が多く、カエルにとっての春は、もう少し先のようです。

しかし、天気にも恵まれて陽射しはぽかぽか、風もほとんどなく、雪も踏みしめられ、それだけでも十分に春を感じられる、とても気持の良い散策でした。

ですが、やっぱりカエルにも会いたい！ということで、千手ヶ浜方面にも足を延したところ、沢沿いの水溜りでやっと、一塊だけ見つけることができました！

（卵塊を保護する、ぷるぷるとしたゼリーが特徴的）

ところが、よくよく探してみても、ぷるぷるばかりで、中にあるべき肝心な卵が見つからず、オタマジャクシの気配もありません。


（ちょろちょろと泳ぐマメゲンゴロウが紛らわしい・・・）

博物館に帰ってから聞いた話なのですが、産卵前のカエルが他の動物に食べられて、体から漏れ出したゼリーの素が固まったものかもしれない、ということでした。

やっと春を迎えたカエルにとっては気の毒ですが、まだまだエサの少ない森の中、カエルを食べてつながった命もあることを思うと、生き物の持ちつ持たれつの関係によって自然が成り立っていることが、改めて感じられました。

今回観察を行った場所は、赤沼～千手ヶ浜間の低公害バスの沿線でもあります。
運行が再開される4月26日には、より春らしくなっていることでしょう。

散策される時は、水辺で耳をすませたり、水の中をのぞいたりして春を探すのもおススメですよ！

（T-村）

■企画展情報

奥日光いきものつながり調査展　（平成26年4月5日（土）～平成26年6月29日（日））

過去3年間の、「奥日光いきものつながり調査」の調査結果を大公開！
はく製や写真の展示のほか、土・日・祝日にはクラフト体験もできます。
※「平日月曜日」と「祝日月曜日の翌日」は休館日です。ご注意ください。

■観察会情報　～ご参加をお待ちしております！～

戦場ヶ原カエルウォーク　（平成26年5月3日（土）～平成26年5月6日（火・祝））

毎年ご好評を頂いている自然観察会、今年も開催いたします！
詳細は、ブログまたはＨＰを、ご覧ください。

■関連施設情報　～ぜひ、足をお運びください。～

イタリア大使館別荘記念公園・・・4月1日より開館中

中禅寺湖畔ボートハウス・・・4月1日より開館中

赤沼自然情報センター・・・4月26日（土）より開館予定

赤沼～千手ヶ浜間低公害バス・・・4月26日（土）より運行予定