こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
■今朝の奥日光 18℃(博物館周辺 9:00)
間もなく梅雨もあけ、夏本番です!前回は社山を登ってきましたが、今の時期は高い山では高山植物が生え、涼しい風が気持ちよく、登山には最高の時期です。
行くのであれば日光で一番大きな山へ!!っと、いう事で、日光白根山へ行ってまいりました!
いくつかのルートはありますが、今回は菅沼登山口から入りました。
約2時間シラビソを中心としたうっそう針葉樹林が続きます。そして弥陀ヶ池からは一気に景色が開け、頂上までガレ場やザレ場が続きます。
樹林帯ではゴゼンタチバナなどの花が咲き、ルリビタキ、メボソムシクイ、ホシガラスなどの声が聞こえ、
頂上まで登る途中には調度ハクサンシャクナゲが咲いていました。
しかし、自然観察をしながら、楽々頂上まで---とは、さすがにいきません。
登山口からすぐ登りが続きますので、息があがってしまう事もありますし、自分のお腹より高い段差を登り下りしなくてはいけない事もあります。
でも、頂上に登れば最高の景色がまっているはずっ!!・・・・・・・・
・・・・・・う~ん、真っ白。
しかし、頂上付近は風が強く、霧や雲がまるで生きているかの様に活発に動きますので、景色は見えたり、隠れたりを繰り返していました。
霧や雲が晴れてくると素晴らしい景色が広がります。
時折、青空や南西の方には、戦場ヶ原や中禅寺湖そして、少し自分の目線より下に男体山がありました。
男体山を上から見るというのは、とても不思議な感じがしました。白根山に登ったからでこその景色だと思います。
しばらく、頂上からの景色を楽しんでいると、イワヒバリを見つけました。
頂上付近であちこちからこの鳥のさえずりが聞こえてきます。
木々が育つ事の出来ないような厳しい環境で、小さな体で元気いっぱいに鳴く姿は可愛らしくもあり、頼もしくも感じられました。
イワヒバリに限らず、アマツバメやカヤクグリ。植物ではイワカガミやコケモモなどの姿を見る事ができました。
厳しい環境を選び、そこで生き抜く動植物たちには強い生命力を感じます。
また、頂上には数組のグループもいらっしゃいました。
そこで景色を楽しむ方、記念写真をとる方、どの方もとても笑顔が素敵でした。
登っている最中は確かに、疲れてしまう事もあると思います。しかし、その山に登らないと会えない景色や生き物達がいます。そこから私たちはパワーもらって帰る事が出来るはずです!
この夏は山登りに挑戦してみてはどうでしょうか?
但し、山の天候はころころ変わります。頂上では、風が強く気温は15℃程度でしたが、体感温度としては10℃以下だったかもしれません。
また、3時ごろから雷が鳴り強い雨が降ってきました。そんな様々な状況でもしっかり対応できるような装備が必要です。また、体力などに合わせてコースや時間をしっかり、事前に計画していから、山へ出かけましょう。
この夏は山で素敵な思いでをつくってみてはいかがでしょうか?
(岩)