こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
■今朝の奥日光 (8:00現在) 13℃ 博物館周辺天気 : 晴れ
朝晩の気温が低くなり、季節の変わり目を迎えている奥日光。
夏の間私達の目を楽しませてくれたズミやカンボクなど、木々の花は散り、何となく淋しくなったように思われがちですが、私にとっては、花が終わった後の実をつける時期もひとつの楽しみです。
今回は色々なところを散策して秋の実りを見つけてきました。
【戦場ヶ原】
ヒヨコ豆のような形をしたマユミの実。弾けるのはもう少し先になりそうです。それにしても桃のようでおいしそうじゃありませんか?
白い花で戦場ヶ原を彩っていたズミ(左)やカンボク(右)も、今度は真っ赤な実で秋を演出しています。
そして時折風がビュウッと吹くと、周りのミヤコザサがバラバラバラっと音を立てます。ミズナラの実、ドングリの雨です。
たまに頭に当たって痛かった・・・。
【西ノ湖周辺】
ここに落ちていたのは、
キハダの実です。ミカン科だけあって見た目も香りもミカンそっくり。
でも一度食べてみたことがあるのですが、ミカンの皮を100枚くらいギュッと濃縮したような強烈な刺激があり、しばらく舌がしびれるほどでした。
【歌ヶ浜】
続いてやってきたのは歌ヶ浜。ここには私の大好きな実があります。
ヤマブドウ。ん~、黒く熟すのが楽しみですね~。サルなど野生動物の大事な食料にもなるのです。・・・ん?ヤマブドウの葉に見慣れない実が、
バランスよく乗っているのではなく、葉と一体化しています。割ってみると、
にょろ・・・虫こぶでした。ブドウトックリタマバエの幼虫でしょうか。この虫こぶ自体もブドウそっくりです。
【博物館周辺】
さあ、博物館に帰ってきました。ここで最後の収穫、
ツノハシバミの実が落ちていました。鳥の頭のような形が個性的でかわいい木の実です。
他にもナナカマドやツリバナなど、ここでは紹介しきれないほどたくさんの植物が実をつけており、その一つ一つに豊かな特徴がありました。
間もなく到来する紅葉シーズン。ぜひ紅葉散策とあわせて木の実も観察してみてください。木の実探し、楽しいですよ。(あき)
-------------------------
■日光自然博物館の企画展情報
『奥日光の紅葉展』 9月20日(土)~11月24日(月)
紅葉の季節に奥日光を訪れる予定の方、必見!!
奥日光地域のたくさんの紅葉スポットや紅葉する樹木の紹介など、散策のスタート地点にもってこいの企画展を予定しております。どなた様もぜひ足をお運びください。