日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2015.03.06
新・山の上からこんにちはvol.98

こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

■今朝の奥日光-3 ℃ (博物館周辺 9:00時点)

今回は菖蒲ヶ浜から日光自然博物館まで中禅寺湖畔を歩いてきました。

この道は「中宮祠~菖蒲ヶ浜線歩道」とも呼ばれ、ハイキング用の歩道が整備されています。

当日(3月4日)はご覧の通り雪が積もっていましたので時間がかかりましたが、雪がない状態ならば竜頭滝~二荒山神社まで1時間30分から2時間くらいで歩くことができる歩道です。

さあ、出発!

お天気にも恵まれ、真っ白な雪と青空、そして太陽の光でキラキラと輝く湖面が目に鮮やかに飛び込んできます。

よく見ると、キラキラ輝く湖面にはオオバンなどの水鳥がプカプカ浮いています。のどかな光景です。

中禅寺湖の波の音と共に眺めていると、ゆったりと時間が流れていくような・・・本当にリラックスできるひと時でした!

湖に近づいてみると・・・

以前はかたく凍っていた岸に近い湖面もシャーベット状になっていました。

また、湖畔の波しぶきが凍ってできる「しぶき氷」もかなり小さくなっています。

厳しい冬の寒さが緩んできたのでしょう。奥日光の春ももうすぐそこまできています!

そんなことを思っていると、足跡を発見!

もうひとつ、同じ動物がかじったであろう木も発見!

おそらくニホンザルの足跡と木の皮を食べた痕だと思われます。

食べ物の少ない冬、木の皮を食べて一生懸命生き延びているサルの姿が浮かんできました。

他に、小さなクモを発見!久しぶりの再会です。

雪や厳しい寒さで死んでしまうものもたくさんいる中、生き残ったクモ!

おそらく厳しい冬を死んだようにじっと耐えて、鳥などの捕食者にも見つからずに生き延びた、本当に幸運な命なのだと思います。

そう思うと、小さな虫でさえ見つけると嬉しくなってしまいます。

生き物たちから感じられる春の兆しを、ぜひ皆様にも見つけていただきたいです。

(玉)

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■企画展情報
『地域の記憶展~「先生」とよばれた二人の写真屋~』
平成26年12月2日(火)~平成27年3月29日(日)
中禅寺湖畔の歴史の紹介に加え、貴重なカメラなども展示しています。

■館内イベント情報
『冬のクラフト工房』
松ぼっくりや自然石を使ったクラフト体験を、入館料のみでお楽しみいただけます。