こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
■今朝の奥日光 11℃ (博物館周辺 8:00時点)
今回は湯元温泉地区と湯ノ湖畔に行ってきました。
(写真は源泉の池で撮影)
源泉ではアオサギをはじめとして、多くの野鳥を見ることができました。
モリアオガエルも盛んに鳴いていましたが、残念ながらその姿を見ることはできませんでした。
次に湯ノ湖畔です。湯ノ湖畔は東側と西側で様子が変わりますが、目につく植物にも違いがみられました。
道路沿いの比較的日当たりのよい東側ではニシキウツギが咲いていました。
このニシキウツギは黄色い花が咲いた後に花が赤色に変化する不思議な植物です。名前のニシキはこの花の色が変わることにちなんでいるそうです。
色はちょっと淡いですが、黄色と赤の花と葉の緑が一緒にある様子は華やかですね!ところでこの色の組み合わせ、どこかで見覚えありませんか?
続いて西側の湖畔です。山沿いでどこか薄暗く湿り気のある西側では、不思議で色鮮やかなニシキウツギとは違い、神秘的な雰囲気のヒカリゴケが斜面の隙間から見えました。
ヒカリゴケは名前の通り淡く緑色に光って見えますが、実は自分で発光しているわけではなく、レンズのような細胞が太陽などの光を反射して光っているんです。ですから当たる光の強弱でヒカリゴケの光も変化します。
そんな神秘的な姿に違わず、環境の変化に敏感でわずかな変化でも枯れてしまうとてもか弱くデリケートな植物なのです。
フラッシュで撮影してみました。ヒカリゴケの光が変化しているのがわかりますか?
そんな可憐なヒカリゴケですが、実は斜面の多くの隙間でヒカリゴケの姿を見ることができました。
私自身も数が少ないと思っていたので、驚きでした。
もし、湯ノ湖畔の東側を歩くときは山の斜面の隙間をよく観察してみてください!
湖畔から湯元に戻り、歩道を歩いていると見たこともないものが目に入りました!
カラマツの松ぼっくりです!ふつう松ぼっくりといえば、秋に地面に落ちている茶色いものや暗い灰色のものをイメージしますが、見つけた松ぼっくりはまだ若いみずみずしい黄緑色のもので、小さなパイナップルが枝についているように見えました。
松ぼっくりは茶色いものしか見たことがなかったので、また新たな発見をすることができました!(はる)
■自然体験イベント情報
『奥日光いきものつながり調査会~Season5-②~』
平成27年6月27日(土)
栃木県主催の調査系自然体験イベント。
今回は、中禅寺湖畔でのナイトハイキングです!
参加費無料、事前申込制です。
■企画展情報
『自然体験ハイキングのすすめ~感覚で楽しむ奥日光~』
平成27年4月4日(土)~7月12日(日)
実際の自然物等を使い、館内で自然体験をしていただく体験型展示です。
色々な感覚を活かした自然の楽しみ方をご紹介し、思わず外に出かけたくなってしまうような
展示を目指しました!!
ハイキングの前にぜひ、お立ち寄りください。
『植物画展』
平成27年5月1日(金)~6月30日(火)
“花遊びの会”の皆様にご協力いただき、約60点の力作を展示しています。
今年は無料スペースにての開催です。ぜひご覧ください。