日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2016.06.24
新・山の上からこんにちは vol.165

 

こんにちは、日光自然博物館です。

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、
カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

■ 今朝の奥日光は14℃ (博物館周辺 8:00時点)

今回は奥日光から少しはなれた場所、霧降高原のキスゲ平園地にニッコウキスゲを見に行ってきました。

キスゲ平園地は奥日光からだと車で約1時間、日光駅からだと15分ほどで行くことができます。

ニッコウキスゲは蕾だけのものもちらほらありましたがほとんど開花しており、見ごろ始まりに感じました。

キスゲ平園地の頂上、小丸山展望台まで登りましたが展望台付近も開花していました。

当日(22日)はこれぞ霧降高原と言わんばかりに濃い霧が出ており、残念ながら近くに咲くニッコウキスゲしか

クリアに見ることができない状態でした。しかし、霧の中でも多くの人がニッコウキスゲを見に来ていました。

 

ニッコウキスゲを見ていると、ニッコウキスゲの茎や蕾が白と黄色のまだら模様になっているものがありました。

初めはクモの糸による汚れかと思いましたが、アブラムシの仲間でキスゲフクレアブラムシという昆虫だと思われます。

アブラムシは少なければあまり植物に影響を与えることはないですが、たくさんついてしまうと植物を弱らせてしまうことや、

病気にさせてしまうことから害虫として知られています。

植物に虫がつかない方が健康状態や見栄えは良いですが、人間にとっては綺麗なニッコウキスゲも昆虫達から見れば

美味しい食べ物です。よほど美味しいのか、アブラムシがついた花にはかなりの数がついたものが多かったです。

しかし、アブラムシがたくさんついていても大きく花びらを広げて咲いているのを見て、植物の力強さも感じました。

 

またキスゲ平園地はシカの影響から植物を守るため、奥日光の戦場ヶ原にもあるシカ侵入防止柵が設置されている場所でもあります。

近年、綺麗な花を見ることができる場所にはだんだんこのシカ侵入防止柵が増えており、守らないと昔のような景色が見られない場所が

増えてきました。人が守らないとみられない景色が増えることは少しさびしく感じます。

 (Rin)

■ 自然体験イベント情報

 ★「ムシムシうぉっちんぐ!」  平成28年7月10日(日)  〈7月3日(日)締切〉
のんびり系イベント。虫たちの不思議な世界へと皆さんをいざないます。大人の方も大歓迎!

 ★「親子で夏の滝探検 in 奥日光」  平成28年7月24日(日)  〈7月13日(水)締切〉                                       庵滝を目指して山の中を探検する親子で楽しめるイベントです。

 ★「ネイチャートレッキング in社山」  平成28年7月31日(土)   〈7月20日(水)締切〉
生きもの観察から大パノラマの稜線歩きまで、魅力満載の初心者向け登山イベントです。

■ 企画展情報 

  「干支展 日光のサル」~再び参ったでござる~」  平成28年5月14日(土)~7月10日(日)                                   年末年始にご好評をいただいた「干支展 日光のサル」を再び開催!