日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2016.12.02
新・山の上からこんにちはvol.188

こんにちは、日光自然博物館です。

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館の

イベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

■ 今朝の奥日光は1℃ (博物館周辺 8:00時点)

今回は寒さが厳しくなってきた奥日光の出来立ての氷たちを見に湯ノ湖を一周して来ました。

奥日光の冬はとても寒くなるため、あらゆる水が凍ってしまいます。

まず初めに見つけたのは霜です。この霜をよく見ると面白いモノを見つけることができました。

霜の上にとても小さな足跡が残っていました。なにの足跡かはわかりませんでしたが、足跡と足跡の間は約15cm、

手を広げた長さくらいしかないため、小型の動物のオコジョかな?と期待したのですが、図鑑を見るとイヌ科の動物の痕跡の様でした。

足跡は道を何回か横断していたので霜が降りた朝方、早朝に訪れていれば人がいないことをいいことに

観察しやすい遊歩道上でエサを探してちょこちょこと動き回る足跡の主に出会えたのかもしれません。

次に見つけたのは枯れ木から伸びたエンピツくらいの大きさの氷柱です。歩いていて根っこや枯れ木の下から

何本か氷柱が出ていることには気づいていましたが、この氷柱を見たときは一瞬びっくりしました。

というのも普通の氷柱は透明な氷のはずなのにこの氷柱は赤っぽい茶色をしていました。

樹液が凍ったのかと思い触って確かめてみましたがベタベタせず、匂いを嗅いでみても全くの無臭でした。

なにかとしばらく考えると、どこかで見た色であることを思い出しました。

寒くない時期に枯れ木の塊をつぶす様に押すと枯れ木の中に含まれていた水が出てきます。

この水も赤っぽい茶色をしており、枯れ木から染み出た水が凍った氷柱ではないかと思います。

暖かければ水滴となって山から湖に、さらに川に流れていく予定だった水が寒さにより春まで氷となって留められてしまうことを思うと、

自然の厳しさを感じさせられます。

12月に入り、そろそろ本格的に雪が降り始める時期がやってきます。霜や氷柱が日常的に見られるようになるとついつい

見た目がすごい氷を探してしまいますが冬の始まりは良く見るとユニークな氷を見つけるのも面白いです。

 

湯ノ湖にも様々な水鳥が渡ってきています。今回はヒドリガモやオオバンに混じっていたハシビロガモを見ることができましたので

ユニークな氷を探しながら観察してみるのも楽しいです。

 (Rin)

■ イベント情報

★ 「オオワシ・オジロワシをさがそう2016 ~ボートハウス編~」  平成28年12月10日(土) 〈12月9日(日)16時 締切〉
  冬の中禅寺湖に渡来するオオワシ、オジロワシを探しつつ色々な野鳥を楽しんじゃう
 初心者大歓迎のバードウオッチングイベントです。

★「ちびっこスノーシュー2017」 平成29年1月 22日(日) 〈1月12日(木)締切〉                                                      雪遊びを中心とした親子向けのスノーシュー入門。スノーシューのレンタル付きでお気軽にご参加いただけるライトなイベントです。

★「親子で雪の運動会2017」 平成29年1月 29日(日) 〈 1月19日(木)締切〉                                                               雪上ならではの競技を行いながらチームで優勝を目指します。パウダースノーの中、大人も子供も大はしゃぎのイベントです。  ホットドリンクのサービスもあります。

◆ 「干支展 奥日光の野鳥たち」   平成28年11月26日(土)~平成29年2月12日(日)
   平成29年はトリ年!この企画展で、野鳥の世界にどっぷりはまっちゃうこと、まちがいなし!?