こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、
カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
■ 今朝の奥日光は 0 ℃ (博物館周辺 8:00時点)
3月に入り、寒さのピークも過ぎ、積もっていた雪も徐々に溶けてきました。
スノーシューでの活動も終盤。今回はまだ今年は行けていなかった冬の刈込湖へ行ってきました。
使ったルートは湯元温泉~金精道路~蓼ノ湖~小峠~ドビン沢近く(旧道跡)~刈込湖です。
当日は天気も良く、しっかりと踏み跡もあった為、ラッセルする必要や道迷いの心配もありませんでしたが、傾斜がある所は溶けた雪が再び凍って登りづらくなっていました。
2時間ほどで刈込湖に到着
山々に囲まれた湖は雪に覆われ、雪原は太陽に照らされ眩しいくらいキラキラ輝いていました。
夏とはまた違う、絶景に今までの疲れも吹き飛んでしまいます。
道中も景色と所々かわる、踏んだ時の雪の感触を楽しみながら進みました。
雪の森では、多くの木々が葉を落とすせいか、地衣類の緑がより際立って見えました。
幹についている地衣類を触ってみるとどれも乾燥してパリパリになっていました。
多くの地衣類はある程度、気温が下がると凍結防止の為に細胞の中の水分をだしてしまいます。
また乾燥や気温の低下で条件が悪くなると光合成や呼吸を極力減らし、エネルギー消費を最小限に抑える事も出来てしまうのです!
彼らの能力に感動すると同時に、様々な工夫をこらさなくては生きていく事ができない、冬の厳しさも学ぶことが出来ました。
そう思うと「冬を楽しむ」という事はとっても贅沢な事のように思えてきました。
(岩)
■ イベント情報
★「感じて学ぼう!奥日光のいきものつながり」 平成29年3月12日(日) 〈3月6日(月)締切〉
生物多様性(いきものつながり)って? 森の中を歩いて感じてレクチャーでもっと学んじゃおう !
■ 企画展情報
★「大正・昭和の晃山旅情~湖畔の宿の記憶~」 平成29年2月18日(土)~4月23日(日) (休館日を除く)
激動の大正・昭和時代、多くの来訪者の心に残った思い出の宿を中心に、奥日光の記憶をご紹介します