日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2017.06.30
新・山の上からこんにちはvol.217

こんにちは、日光自然博物館です。

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、
カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

■ 今朝の奥日光は 16℃(博物館周辺 時点)

今回は湯元~刈込湖のコースを歩いてきました。

道中の所々でこんなものを見つけました。

木の葉が円筒状に巻かれたものですが、人が作ったものではありません。

これを作ったのはオトシブミという小さな昆虫です。これは人間でいうゆりかごのようなものです。

中には卵が入っていて、やがて孵化する幼虫は外敵から守られて安全に育つことができます。

このゆりかご、葉を折り曲げただけのものですが、卵や幼虫を守るためのものだけあって簡単には壊れません。

とても上手く折られていて、手でつまんでみても全く形は崩れません。

 

 

刈込湖に到着。鳥やカエルの声があちこりから聞こえてきます。

 

 

 近くの草むらを歩いていると足元に跳ねる何かが・・・・

 

 ヤマアカガエルでした。近くで写真を撮らせてくれました。

 

お次はこんなものが・・。小さな黄色い花です。

イトキンポウゲです。栃木県のレッドデータブックでは絶滅危惧Ⅱ類とされているとても珍しい花です。

咲いているのはまだ数輪程度で、これからまた次々と開花することでしょう。

 

湖から少し離れて近くの岩の隙間を覗きながら歩いてみました。あるものを探して・・・

そのあるものとは

 

         

暗闇の中のエメラルド色の輝き、ヒカリゴケです。岩の間を探して歩き回っている時はまるで宝探しをしているような気分でした。

光を反射して輝いているので、晴れていてれば・・・と少々残念な気持ちにもなりました。(この日の天気は曇り)

         

 

 

湯元への帰り道、シカに遭遇。シカは藪の中に逃げていきましたが、

こちらをしばし見つめていました。そして私も見つめ返しました。

 

今回は初の刈込湖でしたが、道中いろいろなものを見られて最初から最後まで楽しめました。

天気が曇りだったことだけが残念だったので、晴れ空の下にまた歩いてみたいです。(松)

◆ 観察会情報 ◆

★「親子で夏の滝探検!in 奥日光(7月)
  平成29年7月23日(日)8:30~15:35 〈〆切:7月13日(日)〉
  わんぱく家族全員集合 !庵滝を目指して道なき道をいざ進め!!

★「ネイチャートレッキング in 社山(第2回「山の日」記念全国大会連携イベント)
  平成29年8月11日(金・祝)8:00~15:40 〈〆切:7月23日(日)〉
  絶景広がる尾根を歩こう! なんたって今日は山の日!

◆ 企画展情報 

★「武田久吉展~日光の山々で躍動した若き日々~」in日光自然博物館

 平成29年4月29日(土)~7月9日(日)

 登山家・植物学者であり「尾瀬の父」と呼ばれた武田博士。その原点となった少年時代の日光との関わりを紐解きます。

★「干支展 奥日光の野鳥たち」

 平成29年5月20日(土)~平成29年7月9日(日)

 トリ展再び!!この企画展で、野鳥の世界にどっぷりはまっちゃうこと、まちがいなし!?

★「植物画展」in中禅寺湖畔ボートハウス

 平成29年4月29日(土)~7月9日(日)

 「花遊びの会」のみなさまが描かれた力作の数々を、ぜひご覧ください。