日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2017.09.08
新・山の上からこんにちはvol.227

こんにちは、日光自然博物館です。

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、
カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

  

■ 今朝の奥日光は17℃(博物館周辺8:30時点)

今回は光徳へ足を運びました。

全体的にはまだまだ緑色の中、光徳沼の色は赤茶色に変わりつつありました!

姿がイネによく似たアブラガヤも数が多く、秋を強調しているように見えます。

そんな様子を眺めていると、光徳沼の中に戦場ヶ原でもよく見かける植物があることに気が付きました。

アキノウナギツカミでした。細く伸びた茎の先端に金平糖の様な小さな花の塊がついているのが特徴です。

わたしにとっては、秋を実感する花の1つなのです。

↑アキノウナギツカミの花アップ

なかなかユニークな名前をした植物ですが、その由来は細く伸びた茎にあるのです!

よーく見ると下向きの小さなトゲがいっぱい!下から上にこすり上げようとすると、このトゲが引っかかって滑りにくいです。

「この茎を使えば、ヌルヌル滑って掴みにくいウナギも掴めるのではないか!?」

と考えられたことが名前の由来と考えられています。

戦場ヶ原ではよく見かけていたのですが、環境が戦場ヶ原に似ている光徳沼では見落としていたので、新たな発見をした気分です。

光徳沼を後にして逆川沿いの歩道を歩いていると、歩道のわきに大きなくぼみがあることに気が付きました。

くぼみのふちに石を積んだ狭い入口のような跡があったので人工物であることが分かりました。

おそらく炭焼き窯の跡です。意識して歩いてみると歩道の近くでいくつか窯の跡と思われるものを発見できました。

そのほとんどは落ち葉や枯れ枝で埋もれていたり、積まれた石は苔むしていました。

人が作り上げた自然を利用するためのものが自然の中に包み込まれていく様子を見て、私たちは自然の中で生きているということを思い出しました。(はる)

 

 

◆ 観察会情報 ◆

★『紅葉と歴史感じる湖畔さんぽ』
  平成29年10月15日(日)8:00~12:35〈〆切:10月1日〉
  紅葉真っ盛り!湖畔から湖上から自然と歴史を学べる贅沢イベント♪ 

 

★『奥日光星ふる夕べ』
  平成29年11月18日(土)19:00~21:00〈〆切:当日16:30〉
  しし座流星群や秋の星座を見ながら、奥日光の夜を楽しみましょう。

  ※お申込みは電話のみでお受けしています。

 

 

◆ 企画展情報 

★「あいらぶ写真展」 平成29年9月9日(土)11月9日(日)

  花や自然・風景などをテーマにした県内在住のアマチュア写真家たちによる写真巡回展を展示。

 

★「秋のポスター展」 平成29年9月9日(土)~11月9日(日)

  紅葉の季節にちなんで、これまでに製作した紅葉を扱った博物館ポスターの傑作を展示。