こんにちは、日光自然博物館です。
奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、
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■ 今朝の奥日光は13℃(博物館周辺8:30時点)
朝晩は10℃を切ることも多くなってきましたが、昼間の日差しは強いため、ハイキングをしていると暑く感じる日もまだ多いです。
こんな風に、冷え込みと晴れ間が続くのは、紅葉がきれいに色付く条件!
皆さんご存知の通り、奥日光の紅葉は、背丈の低い木や草の「草紅葉-くさもみじ-」から始まります。
今回はその草紅葉の様子を確認しに、小田代原へ行ってきました。
……実は昨年は草紅葉のきれいな時期に小田代原を訪れることができず、悔しい思いをしたので、今年こそはとわくわくしていました。
小田代原の展望台へ出た瞬間「おー!」と思わず歓声をあげてしまいました。
ホザキシモツケの実や葉の赤
イネ科の穂の白や茶色
まだ夏色をした植物の黄緑
一面がまるで虹のような色彩の帯になって、ずっと広がっていました。
奥の方には、針葉樹の深緑色や、山々の黒を背後に従えたシラカバの貴婦人の、凛々しい立ち姿。
空の青と雲の白のコントラストも際立ち、まるで一枚の絵画のような美しさでした。
さて、小田代原の草紅葉といえば低木のホザキシモツケが有名ですが、夏の象徴である花もまだ多く咲き残っており、蜜を吸うチョウやミツバチ、休憩に来たノビタキの若者など、動物たちに大人気。
青々した葉も多く、草紅葉の見頃……にはまだちょっとかかりそうです。
今ハイキングをするのであれば、小田代原の北側にひっそりと広がる「秘密の赤い花園」が私の一番のオススメです。
小田代原の北側には、静かで薄暗いカラマツ林が広がっていますが、木道を進んでいくと、ぽっかりと開けた明るい場所に出ます。その明るい場所を選んで独占するかのように、アキノウナギツカミの小さな群落が広がっていました。
トゲのある茎まで鮮やかな赤に染まり、光を受けて様々な色合いの赤に輝いていました。
他にも、足元では、手のひらの形をしたハクサンフウロや、三つに切れ込みの入ったヨモギの葉も、ふちから赤く色付いて、グラデーションになっています。
緑の中に突然現れる鮮やかな赤色に、思わず目移りしてしまいます。
今回、小田代原までの往復は低公害バスを利用しました。バスに乗ると目線が高くなりますので、小田代原の奥の方、草紅葉の虹のような模様を一度に見渡すことができて、ハイキングだけでは分からなかった楽しみが味わえます。
これから草紅葉の色付きが進めば、もっと違った楽しみが出来ます。楽しみ!(山)
◆ 観察会情報 ◆
★『紅葉と歴史感じる湖畔さんぽ』平成29年10月15日(日)8:00~12:35〈〆切:10月1日〉
紅葉真っ盛り!湖畔から湖上から自然と歴史を学べる贅沢イベント♪
★『奥日光星ふる夕べ』平成29年11月18日(土)19:00~21:00〈〆切:当日16:30〉
しし座流星群や秋の星座を見ながら、奥日光の夜を楽しみましょう。
※お申込みは電話のみでお受けしています。
◆ 企画展情報 ◆
★「あいらぶ写真展」 平成29年9月9日(土)~11月9日(日)
花や自然・風景などをテーマにした県内在住のアマチュア写真家たちによる写真巡回展を展示。
★「秋のポスター展」 平成29年9月9日(土)~11月9日(日)
紅葉の季節にちなんで、これまでに製作した紅葉を扱った博物館ポスターの傑作を展示。