日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2018.08.17
新・山の上からこんにちはvol.275

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、
カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

■ 今朝の奥日光の天気は晴れ、気温は15 ℃(博物館周辺 8:00時点)

今回は山王峠から涸沼を経由して切込湖・刈込湖へ行ってきました!

湖が見たいけどトレッキングもしたい! しかし、しんどい・暑すぎるのは嫌だ…。

といったわがままな要望を全て叶える贅沢なコースです♪

(キオンと山王峠から至涸沼の道)

取材日は上記の5キロほどのコースを約3時間半で歩ききりましたが、その間の高低差は250mほど。

さらに薄暗いコメツガやアスナロなどの針葉樹林の中を歩くので、ひんやりとしてなお森林浴をしながら軽トレッキングを楽しめます。

(マルバダケブキと涸沼)
(刈込湖)

涸沼を越えたどり着いた刈込湖はまさにエメラルドグリーン!見晴らしの良い浜へと続く階段があるので、私以外にも景色を見てリフレッシュされる方々がちらほらといました。しかし今回は意外なところでも癒されてしまいました。

なんと暗い林の中に真っ白いお花畑が!!近づいて見てみるとカニコウモリの花ということがわかりました。

(カニコウモリ)

カニでコウモリ?という、いかにもへんてこな名前の植物ですが、由来はコウモリのような葉っぱをつけるコウモリソウの仲間、の中でも葉っぱの形がカニの甲羅に似ているから、だそうです。うーん、ややこしい…。

戦場ヶ原などの明るく、標高がやや低い場所は好まず、今回歩いたような暗く、標高1600mから上の亜高山帯を好みます。

 

(写真左上ヤマオダマキ、右上ホタルブクロ、左下ワレモコウ、右上リンドウの仲間)

その他にも道中にある涸沼の方ではきれいな花々が…!中でもニッコウアザミが目立っていました。

意外にも花でにぎわっていましたが、涸沼はシカによる食圧でシカの好物となる植物が減りつつあるので、今回見た花々を10年先見られるかどうかわからないのが非常にもったいないです。

 

また湖岸ではイトキンポウゲという栃木県のレッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類に指定されている植物が可憐にも花を咲かせていました。

(湖岸にひっそりイトキンポウゲ)

減っている理由は産地が局所的、動物の食圧とされています。他にも非常に小さいのでハイキング中にうっかりと踏みつけてしまった等、私たち人間の活動も少なからず影響を与えていると思いますので、そういったマナーに留意しつつ、癒しを求め奥日光にお越しください。(足)

 

◆ イベント情報 ◆

 

★ 戦場ヶ原ガイドウォーク2018

平成30年8月毎週土・日曜日        【当日受付制・各回当日の5分前〆切】

午前の部   9:55~11:00 午後の部 12:55~14:00

 

★ 中禅寺湖ナイトハイキング2018

平成30年8月毎週金曜日   19:45~21:15【事前申込制・各回当日の16:00〆切】

 

★ 戦場ヶ原ナイトハイキング2018

平成30年8月毎週土曜日   19:45~21:15【事前申込制・各回当日の16:00〆切】

 

◆ 企画展情報 ◆

★ 「奥日光フライフィッシング 東京アングリング・エンド・カンツリー倶楽部の記憶」

国際避暑地・奥日光はフライフィッシングの聖地!

かつて釣人たちが実際に使用した釣具をはじめとする展示品から、フライフィッシングの歴史を辿ります。

平成30年7月14日(土)~平成30年9月2日(日)