奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
◆今朝の奥日光の気温は12℃、天気は朝から本降りの雨(午前8:00時点)
今年もたくさんお問い合わせをいただいた「竜頭滝のトウゴクミツバツツジ」も、最後のつぼみが開き切り、今週末が見納めかな、といった様子。
それと同じくらいにお問い合わせをいただいていたのが、戦場ヶ原のズミ。
ズミはリンゴの仲間で、サクラのような白い花を木いっぱいに咲かせます。湿原環境を好むため、戦場ヶ原や小田代原など奥日光ではかなり広く見られる植物のひとつです。
このズミをお手軽ハイキングで楽しめるのが、赤沼から青木橋間の木道です。平坦な木道の両脇や湯川沿いに、ずうっとズミ林が自生しているため、体力や時間などにあわせて距離も自由に設定できますよ!
画像は青木橋から。
ズミの木は、満開になると木全体が真っ白になり、ウェディングドレスを想起させる清楚な美しい姿になります。
そんな姿をこっそり期待しながら、6月5日(水)の取材日に戦場ヶ原を歩いてみましたが……
全体の約3割が開花、見頃始まりといった様子でした。この日と翌日の2日間は晴れていたので、これよりも咲き進んでいそうです。
今週末~来週半ばくらいまでが、きれいにご覧いただけるリミットかなと思います。
満開を期待してしまっていたために、ほんのちょっぴり残念に思いながら、お目当てだった木をふと振り返って見ると、赤い色が強く私の目を惹きました。
写真の丸い赤いもの、これはズミのつぼみです。
小さく縮こまっている間は真っ赤なのですが、ほころぶにつれ色が淡くなっていき、花開くころには真っ白になるという、「赤はどこにいってしまったの……?」と思ってしまう不思議な花。
白一色に染め上げられた姿はもちろん美しいのですが、
カラマツやズミ自身の新緑の中に、無数のつぼみの赤色が濃く映えて、新緑一色の戦場ヶ原でひときわ目立っていました。
赤いズミの木、これはが花が開きってしまう前の今しか見られない景色!
たとえ目的のものがなくても、他の角度からの楽しみ方も見つけてみてください。(山)
☆☆自然体験イベント☆☆
◆ 春の中禅寺湖畔ナイトハイキング
2019年6月29日(土) 19:00~21:00〈当日16:00まで・先着〉
夜の中禅寺湖畔を自然解説員の案内で散策。暗闇体験や様々な生き物との出会いがあり、素敵な星空が見られることもあります。
◆ 親子で夏の滝探検!
2019年7月28日(日) 8:30~15:40 〈7月14日必着・抽選〉
隠れた名所・庵滝を目指して、森林内や水辺など、普段なかなか足を踏み入れられない奥日光の奥を探険しましょう。
◆ 自然解説員が教える!昆虫標本教室
2019年8月12(月祝)、18(日)、25日(日) 〈各回開始15分前・先着〉
自然解説員と一緒に昆虫の乾燥標本を作製します。できた標本は道具一式と共にお土産に!夏休みの自由研究にもオススメです。
→→上記ほかの自然体験イベントの詳細はコチラ!!
★★企画展情報★★
♢ 春の企画展「《花遊びの会》植物画展」
2019年4月27日(土)~ 7月7日(日) ※休館日を除く
《花遊びの会》による緻密な植物画の数々、約40点をご覧ください。