奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
◆今朝の奥日光の気温は19℃、天気は曇り時々小雨(午前8:00時点)
梅雨の影響を受けにくく長雨は少ないと言われる奥日光ですが、先週に引き続き曇天が多め。
そんな中でも、比較的雨をしのげる & 静かに散策するのが好き、という方にオススメな、西ノ湖~千手ヶ浜のコースを巡ってきました。
「赤沼車庫」から低公害バスに乗車し「西ノ湖入口」下車、徒歩30分ほど。
生き生きとしたグリーンがまぶしいカラマツ林を抜け、
西ノ湖に到着!
渇水期である冬季には、湖岸が杭から200m以上向こうに遠ざかることもありますが、今回は先日に引き続き満水の様子でした。
さながら絵画のような、鏡写しの風景。しばし時を忘れて堪能します。
しかし今回はここで終わりではありません。さらに、西ノ湖から千手ヶ浜を結ぶ「千手の森歩道」を進んで行きました。
カラマツ林がだんだんとカエデ類やミズナラ、ハルニレの混じる森へと変化していきます。
見渡す限り続く森、森、森……見上げると広葉樹の葉がアーチのようになっていて、小雨くらいならふせいでくれます。
しかもここ、ほとんど人とすれ違うこともありません。風が梢を揺する音、小鳥たちのささやき声、今回はそういった音も少なく、静かにのんびりと散策を楽しみたい方にはもってこいのコースなのです。
(個人的にもとても好きな場所なので、あまりオススメしたくないのですが……!)
天気が良いと、ゴールでは千手ヶ浜の最高のビーチが出迎えてくれますよ!
そんな素敵な遊歩道ですが、薄暗い時間帯や、霧が出るなど見通しの悪い時には、野生動物との思わぬ遭遇に要注意です。
ここは彼らのテリトリー、ヒトの遊歩道近くにもご飯をしにきます。
こちらはカラマツをばりばりとかじったツキノワグマの、ごく新しい痕跡。
こういった動物たちと出会うような時刻・場所に行かない、ヒトの存在を報せるような音を出しながら歩く、など、不用意な遭遇そのものを避けるための対策は、自然散策でのマナーのうちです。
日光へお越しの際には、心に留めておいてくださいね。(山)
※ちなみに今年「クマが多い」と呪文のようにささやかれていますが、奥日光では目撃頻度は例年と比較しても決して高くありません。里(東照宮など)では観光客の方がさらに多くなりどうしても人の目に触れやすくなりますから……彼らの行く末が心配です。
☆☆自然体験イベント☆☆
2019年7月28日(日) 8:30~15:40 〈抽選→先着順〉
隠れた名所・庵滝を目指して、森林内や水辺など、普段なかなか足を踏み入れられない奥日光の奥を探険しましょう。
2019年8月12(月振)、18(日)、25日(日)〈各回先着5組〉
自然解説員と一緒に昆虫の乾燥標本を作製します。
できた標本は道具一式と共にお土産に!夏休みの自由研究にもオススメです。
2019年8月2、9、16、23日(金) 全4日〈各回先着20名程度〉
生きものや星空の観察など夜ならではの楽しみが盛りだくさんのイベント。同時期開催の「戦場ヶ原ナイトハイキング」と比較して、シカなどの生きものに出会えるチャンスが多いのが特徴です。
2019年8月3、10、17、24日(土) 全4日〈各回先着20名程度〉
懐中電灯をできるだけ使わずに夜の戦場ヶ原を歩きます。
暗闇と静寂、夜行性の生きもの、星空観察などを通して夜の自然をたっぷり楽しみましょう。
2019年8月11日(日)〈8月1日必着、8名(抽選)〉
絶景パノラマの爽やかな尾根歩き×モーターボートでレッツ登山!
奥日光を知り尽くした自然解説員が安全で楽しい山歩きを教えます。
★★企画展情報★★
♢ 夏の企画展「奥日光の昆虫展~そっとノゾキミ!虫WORLD!!」
2019年7月13日(土)~9月1日(日)
生体展示を中心に、奥日光に住む昆虫たちをご紹介!ノゾキミのポイントパネルや採集道具の実物展示もありますよ♪