奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
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◆今朝の奥日光の天気は晴れ、気温は1℃(午前8:00時点)
※以下の情報は3月11日時点のものです
今回は中禅寺湖周遊歩道を利用し、二荒山神社周辺から菖蒲ヶ浜まで歩いてきました。森の中の平坦なコースを歩きつつ、所々で湖畔の景色をのんびり楽しめます。当日は強風が吹いていましたが、気温は6℃と暖かめ、晴天の元で爽快な気分で歩けました。
雪はほぼ解けてなくなっており、トレッキングシューズで全く問題なく歩くことができました。雪のない森は久々で、ふかふかの土や落ち葉の感触が懐かしく思えました。
踏みしめた落ち葉の間からは小さなクモが姿を現しました。コモリグモの仲間でしょうか。落ち葉溜まりに足を踏み入れる度に多くの個体が文字通り蜘蛛の子を散らすかのようにあちこちに逃げていきました。気温が上がってきたためか活発に活動し始めているようです。
歩いている生き物が見えたら隠れている生き物の姿も探したくなり、目をつけたのが・・・・・
森の中のあちこちに落ちている石です!石の下は地表で暮らす生き物たちの絶好の隠れ場所になります。生き物好き人間からすると転がっている石一つ一つが宝箱のように見えます。いくつか選んで起こし、下に何かいないか見てみます。
早速見つかったのがコブハサミムシ、夏や秋にもよく見かけるお馴染みの虫です。「産卵している個体がいるかな!?」と少し期待しましたが、まだ早かったようです。しかし観察ポイントはそこだけではありません。ハサミムシの象徴であるハサミの形に注目です。
細く、まっすぐなハサミはルイス型と呼ばれます。
太めで湾曲したハサミ、この型はアルマン型と呼ばれます。余談ですが個人的にはこちらの方が好みです。
形の観察、どちらの型が多く見つかるかなど楽しみ方はいくつもありますが、起こした石はできる限り元の状態に戻すことを忘れないようにしましょう。起こしたままだと元々石の下にあった部分が乾燥して、生き物たちが隠れ場所として使えなくなり生活の場所を一つ奪ってしまうかもしれません。暖かくなり自然の中に出ていく機会も増えますが、守るべきマナー一つ一つを忘れないようにしていきたいですね。(松)
<お知らせ>
新型コロナウィルスの感染拡大予防措置のため3/7(土)~3/24(火)の間、栃木県立日光自然博物館を臨時休館とさせていただいております。
ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解のほどお願いいたします。
なお臨時休館中も、休業日の3/16、23を除き電話等によるお問い合わせは受け付けております。
★★自然体験イベント情報★★
令和2年3月土日祝日 9:00~12:00
外出が難しいご家族を対象に、1組様限定の貸し切りで中禅寺湖畔ののんびりハイキングをおこないます。水辺に行ったり森の中を歩いたり、咲き始めたマンサクの花を見つけたり、残雪で遊んだりと、端境期の今だから楽しめる内容でご案内します。
令和2年4月29日(水・祝)9:30~14:00
行く鳥、来る鳥、どんな鳥?自然解説員と一緒に一日たっぷりバードウォッチング!
令和2年5月2日(土)~ 6日(水・振)10:00~14:00
西ノ湖・千手ヶ浜方面のハイキングを、自然解説員の案内でお楽しみいただきます!
◆ 中禅寺湖南岸トレッキング(健脚の方向け)
令和2年5月17日(日)9:00~15:30
先着8名様!モーターボート遊覧とトレッキングで中禅寺湖南岸コースを贅沢に満喫♪