日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2021.01.29
新・山の上からこんにちはvol.400【追記:動画リンクしました】

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

*********************************************************

今朝の奥日光の天気は晴れ+強風、気温は-5℃(8:00時点)

 

先週土日には中禅寺湖周辺でも久しぶりにまとまった雪が降り、中禅寺湖周辺では一晩で15cmほど積もりました。

雪がたくさん降ったあとには、戦場ヶ原が素敵な雪景色に!(1月26日(火)の情報です)

 

 

イネ科など湿原の草が埋まって、一面真っ白!越しの男体山!

森林が多い奥日光では、こんなに広い雪原の景色を見られる場所は他にありません。

 

この遊歩道へ入る前には、限られた時間帯にしか見られないこんな景色も車窓から見えて、思わず「わあぁぁーっ!」。

 

 

枝や木の実、枯れ草までが全身霜をまとった、いわゆる霧氷の景色。

 

 

枝などに、雪の結晶のような形の薄い氷がたくさんくっついているのが見てとれます。

 

晴れた夜には戦場ヶ原では放射冷却が起き、一気に冷え込みます。そこに湿度の高さが加わると、霧氷が発生します。今回は、夜間の寒さに加え、前日月曜は良く晴れて暖かかったため、日中に雪が解けて空気中の湿度が高まっていたのかな、と予想。

 

しかし結晶は非常に薄いので日差しが当たればあっという間に解けてしまいます。日の出から2時間経ってしまうと跡形もない、という印象さえあります。今回は日の出から3時間後、10時頃で、明るく暖かかったのに霧氷が残っていたので本当にラッキーでした。

 

 

ちなみに、この景色は国道からでも十分よく見られます。が、国道の脇、歩道スペースには寄せられた雪があり、日中とける→夜間に凍る、で表面ツルツルになりますチェーンスパイクなどを使って、滑らないよう注意が必要です。

(遊歩道の積雪も踏み固められていて、スノーシューは不要です。国道同様に圧雪の表面の凍結が心配されるため、同じくチェーンスパイクなどの滑り止めがあると安心。)

 

 

戦場ヶ原に入る遊歩道では、昨年秋に豊作だったズミの実を食べに来た鳥たちにもたくさん出会いました。スレンダーなツグミ、市街地でもよく見かけるヒヨドリの他、カラフルな冬鳥の代表格と言えばレンジャクです。

 

レンジャクにも2種類あって、尾羽の先が赤ければヒレンジャク、黄色であればキレンジャク。そんな基礎知識だけは頭に入っていましたが、近くでじっくり見られたのは今回が初めてでした。

 

 

(上がヒレンジャク、下がキレンジャク)

雄も雌もモヒカンヘッド、サングラスのようなアイライン、翼の先には赤白黄色の差し色ととにかくオシャレさん。

 

そんな格好良い小鳥がわざわざ同じ木に鈴なりにとまったり、絶えずチリリリと鳴き交わしたりと、見た目に似合わず寂しがりなのかなと思いながら、しばし群れの中に佇んでしまいました。

ラッキーな絶景に鳥たちとのぼんやり過ごすとき。贅沢な時間でした。(山)

 

※お越しの際には、道路状況や歩道状況などの情報を入手・確認の上、適切な装備をご準備ください。感染症対策等についてもご配慮をお願いします。

 

 

毎週更新のYouTube、今週分もアップしました。上の景色を動画でもどうぞ!

高評価、チャンネル登録も大歓迎です!

 

 

★★イベント情報★★

少人数での実施、スタッフの体調管理やツアー中のマスク着用、お客様を含めた密集防止、手指消毒の適宜実施等、感染症対策を取った上で冬の自然を満喫できる各種ツアーを多数企画しています。

ラインナップはコチラ→1月 2月 3月

いずれも先着順となっておりますので、ご希望に添えない場合はご容赦ください。

 

☆☆企画展情報☆☆

地域の記憶展・日光地域の断片映像 ~グラビア雑誌に記憶をたどる~

期間:2020年12月12日(土)~ 2021年4月18日(日)※休館日の月曜日(祝日の場合は翌日以降の平日)を除く

約70年前の写真、映像、ニュース雑誌をめくり、中禅寺に住まう古老が思い出を語る――そんな企画展となっています。

地元民だからこそ知っている中禅寺地域の歴史に、耳を傾けてみませんか。