日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2021.02.26
新・山の上からこんにちはvol.404

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

*********************************************************

 

 

今朝の奥日光の天気は曇り、気温は-1℃(8:00時点)

※この記事の自然情報は2月24日時点のものです。

 

今回は三本松→赤沼→小田代歩道→小田代原へ行ってきました!

まず赤沼から森の中に入ると、コガラやシジュウカラたちがお出迎え。

 

 

取材時は天気が良かったせいか、いつもより多くさえずりが聞こえてきました。

 

さえずりとは、オスがメスに求愛する際や繁殖期になわばりを主張するときなどに鳴く声です。

ある一定のリズムやフレーズがあり、まるで歌を歌っているかのように聞こえます。

 

基本的にさえずりを聞くことが出来るのは繁殖期である春から夏にかけて。

今頃になると少しずつ奥日光でも暖かい日が増え、鳥たちも良い陽気につられてついついさえずりをしてしまうようです。

静寂に満ちた冬の森が一瞬賑やかになるように感じられるこの瞬間が私のお気に入りです。

 

しばらく森を歩くと、風に揺れる緑色の糸状のものがちらほらと目につきます。

正体は?

 

 

菌類と藻類が共生している「地衣類」という生物です。

 

葉が落ちた冬の森をさまざまな色で彩ってくれます。形も多様で糸状のもの以外にも、まるで絨毯のように木の幹などにぺたっと張り付いているタイプもいます。

 

 

取材時は時折強い風が吹いていましたが、そんな強風の中でも木の枝に絡まって必死にしがみついて生きているようにみえて、強い生命力を感じました。

 

冬の中に少しずつ漂う春の気配はこの時期にしか味わえない楽しみ&嬉しさ。

厳冬期の奥日光とはまた違った良さがあります。

 

(小田代原展望台より)

 

ぜひ歩いて感じてほしい季節!ではありますが、歩道の一部では溶けた雪が再び凍って非常に滑りやすい状態になっていたり、つぼ足になりやすい箇所もありました。

 

(めちゃくちゃツルツルでした…)

 

スノーシューやチェーンスパイクなどの道具を上手く使い、注意して冬の森のハイキングをお楽しみください。(梅)

 

追記:

YouTubeにも動画をアップしました。

 

★★イベント情報★★

少人数での実施、スタッフの体調管理やツアー中のマスク着用、お客様を含めた密集防止、手指消毒の適宜実施等、感染症対策を取った上で冬の自然を満喫できる各種ツアーを多数企画しています。

ラインナップはコチラ→  3月

いずれも先着順となっておりますので、ご希望に添えない場合はご容赦ください。

 

☆☆企画展情報☆☆

地域の記憶展・日光地域の断片映像 ~グラビア雑誌に記憶をたどる~

期間:2020年12月12日(土)~ 2021年4月18日(日)※休館日の月曜日(祝日の場合は翌日以降の平日)を除く

約70年前の写真、映像、ニュース雑誌をめくり、中禅寺に住まう古老が思い出を語る――そんな企画展となっています。

地元民だからこそ知っている中禅寺地域の歴史に、耳を傾けてみませんか。