奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
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今朝の奥日光の天気は晴れ、気温は4℃(8:00時点)
今回は華厳滝の様子を見に行ってきました。
雪はほとんどなく、日陰になりやすい斜面や滝つぼの上あたりに残っている程度。
また、博物館から華厳滝に向かって歩いている最中の上空では「ジュビジュビジュビ…」と連続的な鳴き声が聞こえ、くるくると旋回するイワツバメたちの姿が確認できました。
イワツバメは春に南から渡ってくる鳥です。平地でよく見かけるツバメとは異なり顔の一部と腰回りが白く、尾羽は燕尾になっていません。
毎年華厳滝周辺にはたくさんのイワツバメの群れが繁殖しにやってきます。
滝の前を器用にくるくると旋回するイワツバメたちはまるで風で舞うたくさんの花びらのようで、奥日光の春を先導してくれているように思えてとても好きな光景です。まだ春らしい色が何もない季節だからこその惹かれる光景ですね。
そして、しばらくイワツバメたちを観察していると、不意に地鳴きよりも高く大きな声が聞こえてきました。
私自身もこんなに大きな声で鳴くイワツバメたちを初めて見たので何事かと様子を伺っていると…。
鳴き声とともにイワツバメたちは瞬く間に滝から離れ、空高く上っていきました。そして、そのすぐ後にイワツバメたちがいた場所を二回りほど大きい鳥の影が通過していきました。
ブーメランのような特徴的な羽と黄色い嘴からハヤブサであることが分かりました。ハヤブサで動物食でスズメやハトなどの鳥類を主食としています。恐らく、イワツバメたちもここでは獲物であり、ハヤブサの存在に気付いて逃げたのだと思います。
イワツバメたちが大きな声を発してから数秒の出来事。イワツバメたちは群れでいることによってすぐに天敵に気付き、逃げることが出来たようです。
群れでいることの利点を改めて実感した場面でした。こうやって野鳥の生態を見ることができるのはやはり面白いものです。ちょっとした行動やしぐさの変化に気付くだけでも、より一層野鳥観察が楽しくなりますね。(梅)
★★イベント情報★★
少人数での実施、スタッフの体調管理やツアー中のマスク着用、お客様を含めた密集防止、手指消毒の適宜実施等、感染症対策を取った上で、自然を満喫できる各種ツアーを多数企画しています。
いずれも先着順となっておりますので、ご希望に添えない場合はご容赦ください。
☆☆企画展情報☆☆
「地域の記憶展・日光地域の断片映像 ~グラビア雑誌に記憶をたどる~」
期間:2020年12月12日(土)~ 2021年4月18日(日)※休館日の月曜日(祝日の場合は翌日以降の平日)を除く
約70年前の写真、映像、ニュース雑誌をめくり、中禅寺に住まう古老が思い出を語る――そんな企画展となっています。
地元民だからこそ知っている中禅寺地域の歴史に、耳を傾けてみませんか。