今日は小田代原をぐるりと一周してきました。平地が雨に降られても標高が高い地域では晴れていることがありますが、最近の奥日光でも雨の日が続いています。しかし、今日はなんとか雨に降られずに歩くことができました。
木道を歩いていると、柵の上にルリヒラタムシを見つけました。名前の通り羽が瑠璃色でとても綺麗ですね。でも注目してほしいのは色ではなく、体の厚さなんです!横から見てみると…
見てください!この平べったい体!
ルリヒラタムシは立ち枯れや倒木の樹皮の下に生息し、同じく樹皮の下に住む虫を食べています。平べったい体は狭い樹皮の下で動き回るのに最適!
またしばらく進むと、ハクサンフウロを見つけました。驚くことなかれ!実はハクサンフウロは雄花から雌花へと性転換をするんです!
こちらは雄花の写真。青い葯(花粉が入った袋)がきれいですね。
こちらは雄しべが無くなり、雌花に変わったもの。中央に見える赤いものはまだ未成熟な雌しべです。熟すと先端が5つにわかれます。まるで別の花みたいですね!
ひとつの花の中に雄しべと雌しべがあると、自分の花粉が自分の柱頭につくこと(自家受粉)が起こりやすくなってしまいます。自家受粉が起こると遺伝子の多様性が失われ、環境への適応力が弱まり生存するのに不利と言われています。植物には自家受粉を防ぐさまざまな仕組みがあり、花の性転換もそのひとつです。なんとも巧みな仕組みですね!
美しい姿を鑑賞するだけではなく、生き物を別の視点から見てみるともっと面白いですよ!(渋)