赤い体色と7mm程度とアリとしては大きめな体が目を惹くアカヤマアリ、奥日光では数か所で巣を見かけます。晴天の中、ある巣の近くを通ると・・・・・
何かを運ぶ働きアリの姿が。運んでいるものをよく見ると・・・・・アリ!?
どうやら引っ越しの最中だったようです。
成虫を運んでいる個体がいる一方で、こちらでは小さな幼虫を運んでいます。
運ばれる側は大アゴのあたりを掴まれて行儀よく(?)していますね。しかしよく見ると、運ぶアリと運ばれるアリの色が違うことにお気づきでしょうか?大きさも運ばれている方が幾分か小さいのです。同じ巣の仲間のはずなのに・・・・。
このアカヤマアリは自分たちの巣で働かせるため、クロヤマアリなどの別種のアリを連れてきます。この行動は奴隷狩りと呼ばれますが、アカヤマアリからすると同種の働きアリと同じく連れてきたアリたちも同じ巣の仲間なのです。
黒いアリを赤いアリが運ぶ「おっ!?」となる場面、こんな場面には特に意識して探していない時ほど出会いやすいものです。「いい場面を見られたな」と思うと同時に「次は奴隷狩りの瞬間を!」と意気込むのでした。(松)