奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
*********************************************************
今朝の奥日光の天気は晴れ、気温は9℃(8:00時点)
※この記事の自然情報は10月13日時点のものです。
この頃つめたい雨が降るようになった奥日光。しっかりと雨具やスパッツを用意し、体調管理に注意してハイキングを楽しむようにしたい中、今回は西ノ湖・千手の森歩道へ行ってきました。
西ノ湖に行く途中では、比較的早く黄葉するカツラが黄色とうす緑色の葉をつけていました。
2色のきれいな水玉模様のよう。見ているだけで楽しくなります。
またカツラは黄葉すると、表は濃い黄色、裏側はクリーム色のような薄い色になります。
地面を覆うちょっとおしゃれな絨毯のようで面白い。さらにカツラ特有の甘い香りも相まって、なんとも楽しい気分にさせてくれます。(私のおすすめの景色の一つです。)
30分ほど森の中を歩くと、静かに佇む西ノ湖に到着!
山肌は見頃を迎えており、赤や緑、黄色(特にきれい!)といった色とりどりな紅葉を見ることができました。
西ノ湖に至る森の中や千手の森歩道は一部早いものが色づき始めていましたが全体としてはまだ緑が多く、一週間くらいするときれいになってくるかなといった印象でした。
この色づきはじめの森、実は自分的には結構面白かったり。それがこちら。
ハウチワカエデの葉です。
カエデの中では葉が大きく、天狗が持っている羽うちわのように見えることが由来となっています。
ハウチワカエデはさまざまな色に紅葉しますが、その前の緑から黄色や橙色、赤色にじんわりと変化するグラデーションがきれい。
そして面白いのが、葉によっては葉脈を境にはっきりと赤と緑に色が分かれているものもあることです。人間のしわざのようなものを自然界で見ると不思議で思わず惹かれますね。
取材時はあいにくの雨でしたが、雨に濡れた葉はまるでニスを塗ったようにツヤが出て色合いが鮮やかに見えるのも魅力的でした。
また西ノ湖や千手の森歩道は戦場ヶ原や小田代原に比べ人気が少なく、じっくりと自然を観察したり、のんびりとハイキングをするにはもってこいのおすすめルートです。
紅葉に限らず自然の色というと、どうしても風景全体として楽しむことが多いですが、近くで色を見てみるとまた違った面白さや楽しさを見つけられるかもしれません。ぜひ自然の中で手に取り観察をして、自分の好きな色や色の組み合わせを探してみてくださいね。(梅)