奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
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今朝の奥日光の天気は晴れ、気温は3℃。(8:00時点)
※この記事の自然情報は11月24日時点のものです。
気温は10℃を下回る日が増え、葉もほとんど散ってしまった今の時期。少し寂しい印象も受ける秋と冬の境目ですが、奥日光には例年、今頃から冬鳥としてオオワシ・オジロワシが飛来します。今回はそれらの飛来を確認しに千手ヶ浜へ向かいました。
博物館では既に今月の22日にオオワシの飛来を確認していますが、結局この日は確認が出来ず…
湖面に白波が立つほどの強い風が吹いていたため、オオワシもじっとしていたのでしょうか。
しかし、そんな私を励ますかのように、森の方からは同じく冬鳥であるマヒワの群れがやってきました。
ハンノキの実を食べに来たのでしょうか、少し騒がしげな鳴き声も、ワシに出会えず消沈気味な私にはまるで天使の歌声のように聞こえます。
キンクロハジロ(手前)とハジロカイツブリ(奥)
湖面では風をよけるように冬の水鳥たちが固まっていました。
この寒空でも時々水中に潜り、餌である水草を食べているようです。
餌の確保や寒さを凌ぐためなど、さまざまな理由で北から奥日光へ渡ってくる冬鳥たちですが、
そんな冬でも活発な彼らとは対照的に、物陰でじっと寒さに耐える生き物も見つけました。
落ちていたシラカンバの樹皮をめくると・・・
越冬中のジュウジナガカメムシがびっしり!!
名前のとおり、背中の十字模様がオシャレなこのカメムシ、夏ごろにも一つの植物に群れているのをよく見かけます。
群れることで自身が狙われる確率を減らしているのかもしれません。
突然すみかを開けられて、不満そうにのろのろ動き出すカメムシたち。
申し訳ないと思いつつ、そっと樹皮を戻すのでした。
長く厳しい奥日光の冬はもう目の前。
活発に行動する冬鳥たちもいれば、寒さを隙間や地中で耐える生き物たちもいます。生き物によって冬の過ごし方も様々、『どちらも頑張れ!』…思わずそう応援したくなった今回でした。(kobo)
★★低公害バス情報★★
今回オオワシの観察のため訪れた千手ヶ浜ですが、アクセスには赤沼車庫発の低公害バスの利用がおすすめです。また、今年は11月末までの運行になりますが、ぜひご利用ください。
ダイヤなどの詳しい運行情報はこちらまで