日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2021.12.17
新・山の上からこんにちはvol.444

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

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今朝の奥日光の天気は雨、気温は4℃。(8:00時点)

※この記事の自然情報は12月15日時点のものです。フィールドの状況は今後の天気により大きく変わります。歩かれる際は最新の状況確認を忘れずに行ってください。

 

今回は光徳周辺の森を歩いてきました。15日時点では足が埋もれてしまうほどの積雪はありませんでした。わずかながらある凍結箇所には要注意です。

 

凍結が見られるくらい寒い奥日光の森ですが、こんな時期でもひっそりと暮らしているチョウたちの姿を探してきました。

「冬にチョウ!?」と思われる方もいらっしゃることでしょう。もちろん寒い中で飛び回っていることはありません。

たとえばこんな姿で冬の間はじっとしています。

シロチョウの仲間(スジグロシロチョウかヤマトスジグロシロチョウかと思われます)の蛹です。目立たない物陰にいると、その色も相まってなかなか見つかりません。このまま外敵に見つからずに春を迎えられれば、成虫になって飛び去っていくことでしょう。

 

ミヤコザサが茂る森の林床は落ち葉だらけ。そのうちの1枚に何か緑色の物体が!?

 

ササの葉を食べるヒカゲチョウの幼虫がピッタリと張り付いていました。蛹で冬を越すものがいれば、幼虫で冬を越すものもいます。林床の大量の落ち葉の中から探すのは大変で、偶然目についた1枚についていると思わず驚きです。

体内ではグリセリンという物質が作られ、体液や組織が凍らないようにしているそうです。しかし外見に特に変化はないため、これから雪に埋もれたら大丈夫か?とつい心配になります。

 

今回は蛹、幼虫とそれぞれの姿で冬を乗り越えようとしているチョウたちの暮らしを垣間見ました。寒さや歩道の凍結に備えた装備を整えて、冬を乗り越えようとしている生き物たちの姿をのぞきにいってみませんか?(松)

 

★★イベント情報★★

少人数での実施、スタッフの体調管理やツアー中のマスク着用、お客様を含めた密集防止、手指消毒の適宜実施等、感染症対策を取った上で、自然を満喫できる各種ツアーを多数企画しています。

※新型コロナウイルス感染拡大防止の関係で内容・開催日程を変更する可能性があります。ご了承ください。

ラインナップはコチラ→12月1月2月3月

いずれも先着順となっておりますので、ご希望に添えない場合はご容赦ください。