奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
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今朝の奥日光の天気は晴れ、気温は-2℃。(8:00時点)
今年も残り一週間となりました。
今回は奥日光の初日の出スポット、湯ノ湖からの日の出をご紹介します。
この時期は、湯ノ湖畔にある湯ノ湖展望デッキから見る男体山から太陽が昇ってきます。
雲がなければ「ダイヤモンド男体」が見られる最高のスポットです。
今回は朝5時頃から湯ノ湖へ行き、星空観察をしながら日の出を待ちました。
日の出前の星空観察は、日の出の1時間半ほど前までが暗くてオススメです。
この日は0℃前後と、この時期の奥日光としては暖かい気温でしたが、風がとても強くダウンジャケットを着ていても寒いほどでした。
この日は2日前に満月だったため、月明かりがかなり強い状況でした。
街中だと見られて2等星がやっとですが、ここからだと3等星の星座も確認できて、奥日光が星空観察に良い場所なんだと再認識させられました。
さて、ここから春の星座について少しご紹介します。
この時期の夜明け前は、東側の空に春の星が並んでいます。
頭上にはひしゃくの形をした北斗七星が見えました。
そのひしゃくの柄を曲線に伸ばした先に、少しオレンジっぽい色をしたうしかい座の一等星アークトゥルスが見えます。
更に曲線を伸ばしていき、おとめ座のスピカからカラス座にかけてが「春の大曲線」となります。
上写真の左の明るい星がアークトゥルス、下の明るい青っぽい星がおとめ座の一等星スピカです。
アークトゥルスとスピカは、色を比較して「夫婦星」とも呼ばれます。
そして右上の少し暗めの星がしし座の二等星デネボラで、この3つの星を繋ぐと「春の大三角」となります。
そうして寒さに震えながら星を眺めていると、次第に空が明るくなり星が見えなくなってきました。(地平線からの日の出45分前)
男体山の方を見ると、おやおや?雲が成長している・・・
これじゃあ、あの「ダイヤモンド男体」が見られないんじゃないか?
そう思い始めてしまいましたが、もしかしたらこれから晴れるかもしれないと根気強く待ちます。
すると雲が朝焼けに染まりました!(地平線からの日の出直後)
朝焼けに染まった雲が、まるで屏風を広げたみたいでとても綺麗でした・・・
結局、男体山からの日の出は見られずに終わってしまいましたが、男体山の後ろに雲が広がっていたから“こそ”見られた景色に出会い、思わぬ拾い物ができました。
そういったチャンスに巡り合うには、何より「その時・その場所にいること」が大切です。その場にいたから“こそ”の巡り合わせもまた楽しみの一つです。
今回紹介した日の出を見た場所は、駐車場から徒歩5分ほどで行けます。
湯ノ湖の湖畔から白根沢を南側に渡り、湖畔に続く木道を進んだ先にある「湯ノ湖展望デッキ」です。
男体山からの日の出は7:30頃、1月中旬ごろまで男体山の上から太陽が昇ってきます。
初日の出の場所をお探しの方は、ぜひそこからの日の出にチャレンジしてみてください。
湯元ではすでに積雪があり路面も凍結しています。
また、暗い中での活動は転倒や衝突などの可能性も高まります。
お越しの際は、運転時のスリップ、歩行時のつまずきや転倒、衝突などに十分ご注意いただき、服装は十二分に暖かくしましょう。
(Hori)
動画もぜひご覧ください↓
★★イベント情報★★
少人数での実施、スタッフの体調管理やツアー中のマスク着用、お客様を含めた密集防止、手指消毒の適宜実施等、感染症対策を取った上で、自然を満喫できる各種ツアーを多数企画しています。
※新型コロナウイルス感染拡大防止の関係で内容・開催日程を変更する可能性があります。ご了承ください。
いずれも先着順となっておりますので、ご希望に添えない場合はご容赦ください。
☆☆企画展情報☆☆
冬の企画展 地域の記憶展「国立公園指定後 湖辺に棲む ―住環境意識の変容」
「地域の記憶展」は他の施設ではまず扱われない貴重な奥日光・中禅寺地区の歴史を地域の歴史研究家の多大なご協力をいただきご紹介してきたものです。
11回目の開催にあたる今回は長い奥日光・中禅寺地区の歴史の中で昭和9年の国立公園指定以降の人々の「住環境意識の変容」にスポットを当てます。
奥日光中禅寺を取り巻く状況や人々の暮らしの変化と絡め、多くの貴重な資料で綴る物語・・・ぜひご覧ください。
期間:2020年12月18日(土)~ 2022年4月17日(日)