奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
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今朝の奥日光の天気は晴れ、気温は-6℃。(8:00時点)
※この記事の自然情報は1月5日時点のものです。フィールドの状況は今後の天気により大きく変わります。歩かれる際は最新の状況確認を忘れずに行ってください。
日中でも氷点下を下回る日が増え、積雪により銀世界が広がる奥日光。
もう間もなくスノーシューなどの冬の活動が楽しめるようになるこの頃ですが、雪が本格的に積もる前の今回は歌ヶ浜駐車場から狸窪付近までの中禅寺湖南岸沿いを歩きました。
当日(5日)の天気は晴れ!
遊歩道は除雪が行われているものの、その上から雪が降り積もり、全体的には積雪量は10~20cm程度。
浜辺に出ると冬らしい濃い青空の下、中禅寺湖に立つ白波に冠雪した周囲の山々が映え、新しい年の始まりにふさわしい非常に美しい景色が広がっていました。
しかし、この日の気温は‐6℃。その上非常に風が強く、寒いというよりはもはや痛い!
湖水から飛んできた波しぶきが服やカメラに付き、即座に凍り付いてしまうほどの危険な寒さですが、
このような厳しい環境ならではの自然の芸術品に出会うことが出来ました。
湖の波しぶきが木や壁、桟橋などに当たり、それが凍り付くことで作られる「しぶき氷」です。
歌ヶ浜駐車場付近に出来る大きなつらら型のしぶき氷をはじめ、場所により様々な形を楽しむことが出来ます。
湖面近くの岩では、岩を覆うように成長したクラゲ型の氷がたくさん。
桟橋跡についたものはまるで傘のよう?
私のお気に入りは枝を覆うように凍り付いた、鹿の角のようなしぶき氷!
是非皆様も、自分イチオシのしぶき氷を見つけてみてください。
一通りしぶき氷を楽しみ、湖側から森側へ入ると何やら古いゴムのような独特な匂いが。
「あっ!この匂いは!」
周囲を見渡すと見つかりました。
白い雪に目立つ黄色い色。匂いの正体はキツネのおしっこ跡。
イヌ科らしくマーキングの役割があるのでしょうか。今回だけで10か所以上もの跡を見つけました。
しぶき氷とキツネの痕跡、目だけでなく鼻も使って楽しんだ今回。寒さの厳しい奥日光ですが、防寒はもちろん、スパッツやスパイクなど足元の装備も十分に揃えたうえで、皆様にも五感を使い、いつもよりも1歩深く自然の中を楽しんで頂きたいです。
(kobo)
★★イベント情報★★
少人数での実施、スタッフの体調管理やツアー中のマスク着用、お客様を含めた密集防止、手指消毒の適宜実施等、感染症対策を取った上で、自然を満喫できる各種ツアーを多数企画しています。
※新型コロナウイルス感染拡大防止の関係で内容・開催日程を変更する可能性があります。ご了承ください。
いずれも先着順となっておりますので、ご希望に添えない場合はご容赦ください。
☆☆企画展情報☆☆
冬の企画展 地域の記憶展「国立公園指定後 湖辺に棲む ―住環境意識の変容」
「地域の記憶展」は他の施設ではまず扱われない貴重な奥日光・中禅寺地区の歴史を地域の歴史研究家の多大なご協力をいただきご紹介してきたものです。
11回目の開催にあたる今回は長い奥日光・中禅寺地区の歴史の中で昭和9年の国立公園指定以降の人々の「住環境意識の変容」にスポットを当てます。
奥日光中禅寺を取り巻く状況や人々の暮らしの変化と絡め、多くの貴重な資料で綴る物語・・・ぜひご覧ください。
期間:2020年12月18日(土)~ 2022年4月17日(日)