日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2022.02.25
新・山の上からこんにちはvol.453

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

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今朝の天気は晴れ、気温はマイナス3℃。(8:00時点)

 

最近も一日中氷点下の日が続いている奥日光。今年は例年に比べて積雪量も多いため、各地でスノーアクティビティーを長く楽しむことが出来そうです。

その反面、積雪が多いことによる雪崩や地形の変化にもまだまだ注意が必要ですね。

 

今回は小田代原を一周してきました。

展望台からの眺めはこんな感じ!

積雪により真っ白になった湿原に、ひと際大きなシラカンバ「貴婦人」の姿が非常によく映えます。

こればっかりは例年よりも多い積雪に感謝!なひと時でしたが…

歩道はというとこんな様子

木道の上にはこんもりと積雪があり、奥へ進むにはスノーシューがほぼ必須です。

また…

本来はこの下に木道があるのです。

場所によっては雪が吹き溜まり、踏み跡どころか木道すらほぼ消失してしまっています。

知らずに歩けばいつの間にか木道を外れ、遭難するだけでなく、湿原の植物を傷つけたりしてしまう…。なんてことにも繋がりますので、無理せず慎重な行動をお願いします。

 

それでも、今回はもう一つ。冬の小田代原で出会いたいある生き物を探すためにずんずん進みます。

その生き物とは、ズミの木の上で出会えたこちらの生き物!

野鳥であるウソです。嘘ではありません。ホントの名前です。

少し変わった名前ですが、丸っこい体とつぶらな瞳、そして短く太いくちばしが非常に可愛らしい私一押しの野鳥です。加えてオスは頬から喉元にかけての紅色が非常に目立ちます。

奥日光では一年中見ることが出来るウソですが、この紅色が雪景色に映える冬にこそぜひ出会いたい野鳥です。

餌であるズミの実が多い小田代原では特に出会いやすく、今回もズミの実を頬張る場面に遭遇しました。

私の姿も気にせず、くちばしに食べかすをつけながらモリモリと実を食べる姿がまたなんとも可愛らしい!

しばらく眺めていると、同じ木にメスがやってきました。

それに気づいたオスは「フィー」と口笛のような声で鳴きはじめます。

その優しい声色から、口笛の古語である「うそぶえ」が名前の由来になった。とも言われています。

よほど仲間に出会えて嬉しいのか、実を頬張ったまま鳴くオス。冬の寒ーい中での遭遇でしたが、暖かな気持ちになれた今回でした。(kobo)

 

※追記

当日の様子を動画で投稿しました。

動くウソの様子はこちらからどうぞ!

 

★★イベント情報★★

少人数での実施、スタッフの体調管理やツアー中のマスク着用、お客様を含めた密集防止、手指消毒の適宜実施等、感染症対策を取った上で、自然を満喫できる各種ツアーを多数企画しています。

※新型コロナウイルス感染拡大防止の関係で内容・開催日程を変更する可能性があります。ご了承ください。

ラインナップはコチラ→3月

(いずれも先着順となっておりますので、ご希望に添えない場合はご容赦ください。)

 

☆☆企画展情報☆☆

冬の企画展 地域の記憶展「国立公園指定以後 湖辺に棲む ―住環境意識の変容」

長い奥日光・中禅寺地区の歴史の中で昭和9年の国立公園指定以降の人々の「住環境意識の変容」にスポットを当てます。奥日光中禅寺を取り巻く状況や人々の暮らしの変化と絡め、多くの貴重な資料で綴る物語・・・ぜひご覧ください。

期間:2021年12月18日(土)~ 2022年4月17日(日)