日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2022.03.11
新・山の上からこんにちはvol.455(追記:動画のリンクを掲載しました!)

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

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今朝の天気は晴れ、気温は-2℃。(8:00時点)※下記の情報は3月9日(水)時点のものです。

 

今回は湯滝を見に行ってきました。

 

華厳滝、竜頭滝と並び、奥日光三名瀑に数えられる湯滝は、冬季になると駐車場が閉鎖されてしまい、お車でのアクセスができなくなってしまいます。

 

ですが!そんな時こそ歩いて自然を楽しむチャンスなんです!

と、言うことで今回は三本松から戦場ヶ原を通るハイキングコースを湯滝までスノーシューを履いて歩きました。

 

まずは三本松に車を止め、そこからハイキングコースの入口のある光徳入口バス停まで向かいます。

バス停に到着したところで、道路の向かい側にシカを発見。

ここ光徳周辺は調査によるとシカの越冬地となっているんだそうですよ!

 

シカに別れを告げ、早速ハイキングコースへ。

遊歩道のあるところはしっかりと踏み跡がありますが、雪がしっかりと固まっているのでスノーシューやチェーンスパイクなどのすべり止めがあると安心です。

 

コースを進み、戦場ヶ原に到着。

森に囲まれた中に現れる広大な雪原は、どこか特別感があり何度見ても美しく思えます。

 

そこから戦場ヶ原を抜け、今度は森の中へ。

ここから雪の質感がガラッと変わって、スノーシューを履いていてもひざ下あたりまで沈んでしまうようになってきました。

足元の沈み具合を楽しみつつ、ふと上を見上げてみると不思議な雪の現象を発見!

これは「雪ひも」という現象です。

今の時期、奥日光に降る雪は季節変化による気温の上昇によって湿り気を帯び、くっつきやすくなります。それらが木の枝や手すりなどに積もって少しずつとけると、折れたりちぎれたりせず、まるで一本のひものようになって垂れ下がってきます。

 

雪ひもは風が吹くと簡単に崩れてしまったり、サラサラの雪だとできにくいので、パウダースノーで有名な奥日光では春が近づいてきている今ならではの現象なんですよ!私の一押しです!

 

雪ひもを見つけた興奮も冷めやらぬうちに、いよいよゴールの湯滝に到着!

周りの雪景色のモノクロで冷たい印象の中でも力強く流れ落ちる湯滝。

まさに名瀑にふさわしい圧巻の迫力があります。

どの季節の湯滝も素敵なんですが、雪の森の中を歩いてたどり着いた達成感も相まって、今回が一番美しく見えました。

 

今回歩いたコースは急なアップダウンも少なく、景色や自然をゆっくり楽しみながらでも片道2時間ほど!

途中森の中では迷ったような踏み跡もありますが、目印のリボンやポールもあるのでそれをたどれば大丈夫です!

 

関東地方では春一番を観測しましたが、奥日光ではしっかりと雪が残っています。

今回歩いたコースでも積雪は80cm!スノーシューでのハイキングもまだ楽しめます!

スタート地点の三本松ではスノーシューのレンタルもしていますよ! (輪)

 

~動画情報~

今回の記事に関して、動画を作成しました!

ぜひ、こちらのブログと合わせてご視聴ください!

 

 

★★イベント情報★★  

少人数での実施、スタッフの体調管理やツアー中のマスク着用、お客様を含めた密集防止、手指消毒の適宜実施等、感染症対策を取った上で、自然を満喫できる各種ツアーを多数企画しています。

※新型コロナウイルス感染拡大防止の関係で内容・開催日程を変更する可能性があります。ご了承ください。

ラインナップはコチラ→4月5月6月

(いずれも先着順となっておりますので、ご希望に添えない場合はご容赦ください。)

 

 

☆☆企画展情報☆☆

冬の企画展 地域の記憶展「国立公園指定以後 湖辺に棲む ―住環境意識の変容」

長い奥日光・中禅寺地区の歴史の中で昭和9年の国立公園指定以降の人々の「住環境意識の変容」にスポットを当てます。奥日光中禅寺を取り巻く状況や人々の暮らしの変化と絡め、多くの貴重な資料で綴る物語・・・ぜひご覧ください。

期間:2021年12月18日(土)~ 2022年4月17日(日)