日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2023.06.16
新・山の上からこんにちはvol.518

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

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今朝の博物館周辺の天気は雨、気温は15℃。(8:00時点)

※下記の情報は6月14日(水)時点のものです。

 

いよいよ全国的に梅雨入りが発表されました。奥日光でも雨や曇りの日が多く、梅雨らしい空模様が続いています。

そんな梅雨空のもと、今回は金精峠に行ってきました。

金精峠トンネルのすぐ傍にある駐車場から約40分ほどの道のりですが、道の狭い箇所やはしごがいくつかあるので、行程は短くても侮ってはいけないコースです。登山靴を履いて足元に注意しながら登って行きました。

登山道に入ってすぐに斜度がある急な登りが始まりますが、湿った森の香りと、とても多くの野鳥のさえずりも相まって非常に心地よい気分で登って行きました。

 

登山口から5分程登った先の足元に、白くて小さな花を発見しました。つりがね型をしたヒメイワカガミです。

花は下を向いているのでその中が気になって、姿勢を低くして正面から見てみると、花の入口が雪の結晶の様なとても綺麗な形です!

そのままの姿勢で満足いくまで写真を撮った後、ふと目線を上に戻すと、斜面の上の方に紫色のツツジの花を見つけました。

紫色のツツジと言えば、トウゴクミツバツツジを思い浮かべるかと思いますが、実は別の種類のムラサキヤシオという花です。ムラサキヤシオは主に日本海側に分布する種類で、奥日光では金精峠周辺の限られたエリアにのみ生育しています。登山口から10分程のエリアでも見る事が出来るので登山経験のない方はこの区間でお楽しみください。14日の時点ですでに満開でしたので、お早めにどうぞ!

そこから先は道幅の狭い箇所や、はしごをいくつか登ったりする道が約30分続き、やっとの思いで金精峠に到着しました。が、、霧でまったく景色が見えず….。

見えるのは辺りの地面を覆いつくす笹くらいです。

 

しかし、その笹に発見がありました!

なんと数十年に一度だけ開花するといわれる笹の花が開花していました。

開花までの期間が非常に長いことからいつどこで開花するかが予想できず、花もあまり目立たない色をしている為、めったにお目にかかれないものなんです!天気が悪かったからこそ気づくことが出来たのかもしれません!

登山の魅力と言えば、やはり山頂からの展望ですが、展望が望めない日でも、山頂までの道のりで出会う様々な自然物も大きな魅力です。普段目を向けないところにも目を向けてみると登山がこれまで以上に楽しくなるはずです。今回紹介した場所は、登山経験のない方にはお勧めはできませんが、ぜひ、行く場所ならではの自然に面白さを見出してみてください。(鈴)

 

 

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