日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2023.11.17
新・山の上からこんにちはvol.538

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、

カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしています。

 

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今朝の天気は晴れ、気温は7℃。(8:00時点)

※下記の情報は11月11日(土)時点のものです。

 

先週末辺りから気温がぐっと下がり、雪が降る日もあった奥日光。湯元方面では積雪も見られ、朝夕は路面凍結の恐れもあるので、スタッドレスタイヤへの履き替えが必要になってきました。

 

そんな秋と冬の間のこの時期は、よく「見る物が少ないね…」なんて言われてしまうことがありますが、そんな今の楽しみを一つ紹介いたします。

それは夜です。

 

 

奥日光地域では野生動物が多く生息しており、特に人の気配が少ない夜は、各地で野生動物の姿を見ることが出来ます。特に、冬が近づき下草が減って観察がしやすい今の時期がおすすめなのですが、暗闇や寒さが不安、という方も多いでしょう。

 

そんな時は、専門のガイドの案内で、安全に観察を行うのはいかがでしょうか?

今回は、先日11日に開催した、夜に行う博物館の観察会、「奥日光ナイトサファリ」に同行しましたので、その様子を紹介したいと思います。

「奥日光ナイトサファリ」は、その日限定で夜間運行する低公害バスに乗り、車内からバスルート周辺に生息する野生動物を、ライトを使用して探し、観察するガイドツアーです。

様々な危険もある夜の森ですが、バスの中から、ガイドの案内で安全に楽しむことが出来ます。

早速低公害バスに乗り込み、いざ出発!

解説員の案内を聞きながら、バスは一般車規制が掛かっている市道1002号線(赤沼~千手ヶ浜間)へと入っていきます。

 

5分ほどバスを進めたところで、早くも動物を発見!

ホンドギツネ

 

第1匹目はキツネ

すぐには逃げず、トコトコとバスとしばらく並走する姿を皆さんに見ていただきました。人の気配を感じると、すぐ逃げてしまうことも多いキツネですが、バス程の大きさになると、人が近くにいるとは気づかないのかもしれません。これもバスならでは?

 

バスルートに入ってすぐの出会いでしたが、本番は小田代原を過ぎてから。

日も落ち、辺りが暗くなり始めると、辺りはシカだらけ!

ペアの鹿や

ツノが立派な雄ジカの姿も!

じっくりとバスの中から観察しながら、現在の時期の特徴やツノの付き方などについて解説を行い、千手ヶ浜に着くまでに30頭以上近くのシカを観察することが出来ました。

 

千手ヶ浜前のバス停に付いたら、いったんバスを降りて、湖畔までプチハイキング!

寒さのため短時間のハイキングでしたが、満天の星空を楽しむことが出来ましたよ。

 

そして折り返し

 

復路では、シカの捜索を行いながら、奥日光とシカの問題についてお話をさせていただきました。

奥日光では、シカが増えすぎていることによる草木への影響が問題となっているのです。

シカの食害による生え方の違い(昼間別日)

 

バスルート周辺では、シカが植物を食べつくしてしまった地面や、戦場ヶ原周辺を保護するためのシカ侵入防止柵などが見られる箇所もあり、皆様にも見ていただきながら、解説を行いました。

 

・・・このようにただカワイイ!楽しい!だけでは終わらないのが日光自然博物館のガイドツアー。

今後もこのツアーに限らず、様々なイベントや媒体で奥日光の魅力を紹介していくことは勿論、こうした奥日光の自然の現状や問題についても、皆様と一緒に考えていけたらと思います。(kobo)

 

~お知らせ~

 

本日紹介した「奥日光ナイトサファリ」は、今月23日(木祝)、25日(土)も開催予定です。

どちらの回もまだまだ参加者募集中!

詳しくはこちらからどうぞ!