奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
*********************************************************
今朝の天気は晴れ、気温は-2℃。(8:00時点)※下記の情報は11月28日(火)時点のものです。
最近の奥日光は朝晩の気温が氷点下を下回る日が多くなってきました。
今回は光徳から戦場ヶ原の北側へ行ってきました。森の中はたくさんの落ち葉が歩くたびにカサカサといい音が鳴り、戦場ヶ原から見た男体山は頂上に雪が積もっていて冬が近づいているなと感じます。
取材日は暖かかったので、歩道上に雪は残っていませんでしたが、今の時期は雪が融けたのが凍って滑りやすくなります。特に日陰は要注意です。前日が晴れだったとしてもお気を付けください。
さて、森の中を歩いているとたくさんの野生動物たちの痕跡を見つけることができました!
まず最初に見つけたのは樹皮が大きく剝がれてしまった木。奥日光では比較的見つけやすい痕跡です。
これはニホンジカが樹皮を食べた跡!ニホンジカはササなどの食べ物が雪に埋まってしまう冬、樹皮を食べると言われています。また、隣の木にもニホンジカによる別の痕跡がありました。
角を研いだ跡です。実は9月~11月はシカの繁殖期。オスがメスをめぐって角を使って戦うことがあるのですが、その戦いのために木に角をこすりつけることがあるんです!(その他の理由でこすりつけることもあります。)
シカだけではなく、他の動物の痕跡も…
(写真上部にある小さい丸は、カミキリムシが木から出てくる時にできた穴)
キツツキが木をつついた跡もありました。枯れた木、弱っている木の中にいるカミキリムシの幼虫やアリなどを食べるために頭を何度も動かし、頑丈な嘴でつついて広く深く崩していきます。
今回見つけたのは約幅30㎝深さ20㎝もありました。キツツキのパワーに改めてびっくり!巣穴は天敵に襲われないよう高いところに作るので観察するのは難しいですが、餌を探すときは意外と根元をつついているときもあるので探してみてください。
そして最後に大量のフンが山盛りに積まれているのを見つけました!
タヌキのフンです。実はタヌキは複数の個体が同じ場所にフンをするのです。これを「ためフン」と言います。まるで「公衆トイレ」みたいで面白いですよね!!
なぜ同じ場所でフンをするのかというと、フンで情報交換をしているからだといわれています。タヌキはフンの匂いをかいで、近くにある食べ物や、年齢、性別、発情しているかどうかなどいろんな情報を得ることができるのだそうです!
動物たちの痕跡から、普段どんな暮らしをしているのかが分かると、よりハイキングが楽しくなると思います。
普段はあまり見ない戦場ヶ原周辺の木道上でもフンがたくさんありました。ひとけが少なくなり、冬に備えてたくさん食べておかないといけないということで活動範囲が広くなっているのかもしれません。ぜひ痕跡を探しながら歩いてみてください。(渋)
動画も作成したのでよろしければご覧ください。
★★★イベント★★★
日光自然博物館では、冬の奥日光を満喫していただけるようなイベントを開催予定です!
小さなお子様、お孫様のいるご家族でも安心できるものから大人の方お1人でもご参加可能なイベント等多数企画しています!
詳しくは「ガイドツアー」の項目からチェックです!!