日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2024.03.29
新・山の上からこんにちはvol.554

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

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今朝の天気は雨、気温は 5℃です。(8:00時点)※下記の情報は3月27日(水)時点のものです。

 

今回は華厳滝に行ってきました。取材日の前日に雪が降り、滝周辺の木々が雪に覆われ、まるで冬本番のような景色でした。

景色だけを見ると、奥日光にはまだ春が来ていないように見えますが、華厳滝で春の生き物を観察できました!

その生き物とは…

イワツバメというツバメの仲間です。奥日光に渡ってくる鳥の中では、比較的最初に渡ってくる鳥で、イワツバメがやってくると春が来たぞ!と感じます。

 

30羽ほどの群れが、器用にクルリクルリと旋回しながら気持ちよさそうに上空を飛んでいました。中には、滝の周りの崖に、まるでぶつかりにいくように急接近する子も!?

 

崖に近づいて何をしていたのかというと、巣をつくっていたんです。泥や枯草を唾液でくっつけて、立派なお椀状の巣をつくります。

特に右側の崖にある「柱状節理」に巣をつくっていることが多いです。

「柱状節理」とは溶岩がゆっくり冷え固まるときにできる多角形の柱状の割れ目のことで、イワツバメたちはその割れ目をうまく利用しているんです。

 

華厳滝の柱状節理とイワツバメのセットは、「奥日光の春ならでは!」の景色なので、ぜひセットでお楽しみください。また、今回はイワツバメ以外にも嬉しい出会いがありました!

ハヤブサに出会ったんです!

遠くに飛ぶシルエットだけしか見たことがなかったのですが、今回はくちばしの色や顔、羽の模様までしっかり観察することができてとても嬉しかったです!

ハヤブサは、崖の上など高い場所から、急降下して、飛んでいる鳥を襲うのだそうです。もしかしたら華厳渓谷周辺の崖で狩りをしているのかもしれませんね。華厳滝にお越しの際はイワツバメやハヤブサなど崖地ならではの生き物にも注目です!(渋)

※華厳滝間瀑台での三脚を立てて長時間の撮影や観察は他のお客様の迷惑になるのでご遠慮ください。

お知らせ

☆☆企画展情報☆☆

企画展「一味違う自然観察 這い寄れ!花の奥日光」開催!

春はアカヤシオなどのツツジ、夏はノアザミやホザキシモツケといった美しい花々で彩られる奥日光ですが、今回は忘れられがちになってしまう足元の花たちに限界まで近づくことで見えてくる魅力をご紹介します。

期間:2024年4月20日(土)~ 2024年7月7日(日)

 

その他にも、バードウォッチングやお手軽ハイキングイベント、初心者向けの登山イベントなど、奥日光の春を楽しむイベントを多数企画しています。

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