日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2024.05.10
新・山の上からこんにちはvol.560

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

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今朝の天気は快晴、気温は9℃。(8:00時点)※下記の情報は5月6日(月)時点のものです。

 

赤沼から泉門池を往復で歩いてきました。天気は曇りでしたが、暑くも寒くもなく歩きやすい天気でした。今回歩いたコースは地図上の太い赤線のコースです。

 

連休最終日の戦場ヶ原は野鳥観察している方が多くいました。まだ芽吹き始めで見晴らしの良い戦場ヶ原ではサービス精神の旺盛なノビタキのオスの姿が目立ちました。木道沿いの森ではキビタキやコサメビタキなどを観察することができました。

まだ、木々が芽吹きはじめたばかりなので野鳥の観察がしやすいです。もしかしたら、巣材集めなど面白い行動に遭遇できるかもしれません。

(写真の鳥はコサメビタキです。)

 

 

野鳥だけでなく目線を下にも向けてみると春を感じるものに出会えます。戦場ヶ原の遊歩道を歩いていると枯草の中でひっそりと薄黄色の花が咲いているのが目に入りました。

この花は、クロミノウグイスカグラと言う植物です。奥日光では5月頃の開花する花で、薄黄色の花の色合いは柔らかな春の暖かさを感じさせます。湿原の膝丈くらいの高さで見られ、よく探してみると群生しているような場所もあります。

 

6月に綿毛で有名なワタスゲもこの時期では花を見ることができます。茶色の筆の先のような形の花で、高さが20cm程しかなく湿原の枯草に紛れて探すのが少し難しいです。ツクシのようにニョキと生えている姿は可愛いので、是非しゃがんで探してみてください。

 

木道沿いでは、カラマツも徐々に葉を伸ばし始めてきました。遠くの山裾を見ると淡く見えるカラマツの緑は疲れが吹き飛ぶくらい美しいです。ふさふさの新芽は上からそっと撫でるように触ると布団にしたいくらい気持ちが良い触り心地です。是非、上から優しくなでるように触ってみてください。

 

また、今回はカラマツの雄花も見ることができました。一見枯れた若い芽のように見えますが、よく見ると中に小さなコーンのような粒がたくさん詰まっています。この粒一つ一つに花粉が入っています。

 

戦場ヶ原はまだ緑が少ないですが、鳥も植物も春の装いになってきました。芽吹きはじめの時期だからこそ観察しやすい生き物も多くいるので、是非、春の戦場ヶ原にお越しください。

(しゅんか)

 

お知らせ

☆☆企画展情報☆☆

企画展「一味違う自然観察 這い寄れ!花の奥日光」開催!

春はアカヤシオなどのツツジ、夏はノアザミやホザキシモツケといった美しい花々で彩られる奥日光ですが、今回は忘れられがちになってしまう足元の花たちに限界まで近づくことで見えてくる魅力をご紹介します。

期間:2024年4月20日(土)~ 2024年7月7日(日)

 

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