日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2024.09.20
新・山の上からこんにちはvol.579

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

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今朝の天気は  、気温は  ℃。(8:00時点)※下記の情報は9月18日(水)時点のものです。

 

今回は小田代原へ行ってきました。最寄りの赤沼駐車場からは徒歩で50分程。同じく赤沼駐車場から出ている低公害バスを使えば10分程で行くことができます。

(赤線が遊歩道、青線がバス路線。星マークは小田代原展望台)

 

皆さん、気になっていることでしょう。草紅葉の様子は…?

実は小田代原の草紅葉は見頃が2回あるのですが、最初の見頃を迎えています!

原っぱを眺めると白、紫、薄茶色、ピンクなど様々な色がモザイク状に入り混じり、カラフルに!

 

なぜこんな景色になるのかというと、地面の凹凸や湿り具合、土壌の質の違いなどにより、異なる植物がそれぞれ好む環境に生え群落をつくります。

そして植物によって染まる色が異なるため、いろんな色の集まりが見られるのです。

ヤマアワ この植物の群落は白っぽく見えます。

 

9月下旬頃まではこのイネ科などの植物によるカラフルな草紅葉が、

10月からはホザキシモツケ、アキノウナギツカミなど赤く紅葉する植物によって2回目の見頃がやってきます。

見頃がピークのタイミングだけではなく、その間の、色がどんどん変化していく様子にも注目ですよ!

 

 

さて、秋と言えば「○○の秋」と表現されることが多いですが、今回の取材では「実りの秋」を強く感じました。

この時期は人間だけではなく、野生の動物たちにとっても重要な時期!

厳しい冬に備えるため木の実などをたくさん食べて栄養を蓄えなければいけません。

これはヤマブドウの実です。高い所にたくさんなっていました!

近くにはテンらしきフンがあり、その中にはヤマブドウの皮と種が入っていました。

実はヤマブドウにとって木の実を動物に食べてもらうことはとても重要なことなんです!

 

木の実を食べた動物が遠くへ移動し、フンをしたときに種も一緒に排出されます。

ヤマブドウは美味しくて栄養のある果肉を提供するかわりに、動物たちに種を遠くに運んでもらっているのです!

この時期は食べる側(動物たち)だけではなく、食べられる側(ヤマブドウのように木の実をつける植物たち)にとっても重要な時期なのです!!

 

ヤマブドウ以外にもズミや、どんぐりなどいろんな木の実がなっていました。

     どんぐり(ミズナラ)              ズミ

 

これらも生き物たちに人気があるので、ぜひ食べる側、食べられる側の両者の視点で観察してみてください。(渋)

 

 

★★★お知らせ★★★

今回ご紹介した草紅葉や小田代原の魅力を、日光自然博物館のネイチャーガイドがさらに詳しく、そして楽しくご案内するイベント「草紅葉ガイドウォーク」を開催いたします。

 

↓↓↓↓↓お申込みは下記のリンクから↓↓↓↓↓

【令和6年9月22日(日)28日(土)29日(日) 秋の絶景をガイドが深くご紹介!】小田代原『草紅葉』ガイドウォーク|9月のガイドツアー|日光自然博物館 (nikko-nsm.co.jp)