奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
今朝の天気は晴れ、気温は1℃。(8:00時点)
※下記の情報は11月26日(火)時点のものです。
最近の奥日光は、朝晩で氷点下になることが多く、日中も10℃を超えない日が続いています。風も強い日もあるので、手袋やネックウォーマーなど素肌がしっかりと隠せる防寒対策を準備してお越しください。
今回は奥日光の冬の王者オオワシ・オジロワシを探しにボートハウスの方に行ってきました。
奥日光ではロシアなどの北国から越冬に来た個体を見ることができます。
期待を胸に現地で準備をしていると・・・なんと早々にオオワシが出現!
しかし、写真に収めることができず、山の方へ飛んで行ってしまいました。
少し名残惜しい気持ちでしたが、この時期の中禅寺湖では、ワシ以外にも多くの水鳥が越冬のため飛来します。
今回利用した中禅寺湖畔ボートハウスは中禅寺湖を一望できるので、水鳥達の観察がしやすい場所になっています。(※他の利用者様にお気をつけてご利用ください)
ワシを待っている間、水鳥達を観察していると羽繕いをしたり、餌を探したりと寒い中せわしなく動き回っていて、可愛らしい姿に思わず見入ってしまいました。
そんな水鳥達を観察していると種類によって餌の探し方に違いがあることに気が付きました。今回は観察していて特に気になった潜水して魚を捕らえる二種類の水鳥を紹介します。
まず一種目はハジロカイツブリです。
見た目は灰色と白の二色で、目が真っ赤で特徴のある小柄な水鳥です。群れでいることが多く、潜水をして狩りをします。
狩りの様子が非常に美しく、一羽が潜ると周りの個体も続いて潜水をします。その様子は、シンクロナイズドスイミングの競技を見ているようで見惚れてしまいます。
二種目はカワアイサと言う水鳥です。
大柄で、雌の頭は明るい茶色で、雄の頭は光の加減によって緑色に見える羽毛が生えています。くちばしは細く鮮やかな赤色をした綺麗な水鳥です。
狩りは、ハジロカイツブリと同じく潜水して狩りを行うのですが、潜水する前に潜らず水中の様子をうかがい頭だけ水の中に入れて魚を探します。その姿は、海女さんが貝を探して水中の様子をうかがっているように見えます。
餌が同じでも種類によって狩りの仕方に違いがあり、見ていてとても楽しいです。
水鳥達の観察をしていると、風が強くなりトビが数羽風に乗って旋回し始めました。
それを眺めているとトビより大きな黒い影が静かに現れました。
なんと再びオオワシの登場です!
普段よく見るトビよりもかなり大きく、優雅に旋回する姿に奥日光の冬の王者の貫禄を感じました。
今年も奥日光の冬を象徴する大物が姿を現してくれて嬉しく思います。
ワシのように大きく迫力のある鳥につい意識が向いてしまいますが、冬の中禅寺湖では水鳥達も活発に動き、目を楽しませてくれます。
じっくり観察することで普段は気付かないような面白い発見があるかもしれません。
ワシの飛来を待つ合間に是非水鳥達にも目を向けてみてください。
今回利用した中禅寺湖畔ボートハウス以外にも、赤沼から出ている低公害バスを利用して千手ヶ浜で野鳥を観察するのもオススメですが、どちらとも明日11/30(日)までの開館・運行になります。まだ、間に合いますので、この機会に是非お楽しみください。(しゅんか)
今回のブログの動画を作成いたしました。よろしければご覧ください