日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

2024.12.20
新・山の上からこんにちは!vol.592

奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

 

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今朝の天気は晴れ、気温はー5℃です。(8:00時点)

※下記の情報は12月15日(日)時点のものです。18日(水)に戦場ヶ原・小田代原のブログを投稿しているので、そちらもぜひご覧ください。また、歩道状況は刻々と変わりますので、お越しの際はその都度、事前にご確認ください。※

 

今回は赤沼駐車場から出発し、小田代歩道を通って小田代原へ行ってきました。小田代原の一周も含め、全体で2時間半ほどかかるコースです。

15日の時点では靴が埋もれるほどの積雪はなかったですが、踏み固められた状態で滑りやすい箇所もありました。

特に小田代歩道の途中には緩い斜面があり、滑り止めのある靴が望ましいです。チェーンスパイクがあるとより安全でしょう。

 

先日雪が降ったのですが、小田代原の湿原部の雪は解けていました。

冬になると奥に見える山々が不思議と色濃く見えるのですが、原っぱの薄茶色と山の青黒い色のコントラストが綺麗!

 

小田代原周辺はひとけが少なく、とても静かで生き物の気配もないように感じますが、冬でも活動している生き物はいます。

実は雪が積もってきた今の時期からは、そんな生き物たちの痕跡を見つけやすい時期なんです!

 

例えば、今年はズミという木の実が豊作で、いろんな生き物が好んで食べます。

そのため、ズミの実を食べた痕跡がたくさん見つかるかも…と思い、歩いてみました。

雪で白くなった道の上にズミの果肉の破片や種が飛び散っていました。(写真に写っている黄色のものはおそらく種子の皮。)鳥たちの食べこぼし、あるいはフンだと思われます。

 

その他にも…

フンが赤い!?

これはテンのフンです。テンはネズミなども食べる雑食性で、フンは茶色であることが多いですが、フンの中にはズミの種がびっしり入っています。たくさん食べたんですね~。

 

今回、テンのフンを5つ以上見つけたのですが、すべて赤いフンでした。ある意味、ズミの実が豊作な今年だからこその発見?現象?と言えるかもしれません。白い雪面の上に赤いフンは良く目立つので、皆さんも探してみてください。

 

さらに、生き物たちの動きを想像しながら、森の中を歩いていると…

根っこから倒れた倒木がありました。根っこの裏面には土がたくさんついていて、よく見るとネズミが通れそうな穴がありました!

近くにフンなどの痕跡があれば、使われている可能性は高まります。

ネズミの痕跡がないか、探してみましたが、見つかったのは…

 

 

またテンのフン......。

ネズミにとってテンは天敵。天敵のフンの近くを通り道にするネズミは、まず、いないでしょう。残念ながら予想は大ハズレでした。

 

最後の予想ははずれてしまいましたが、今回のように動物たちの目線になって、想像しながら森の中を歩いてみると楽しいですよ!さらに雪が積もると動物たちの足跡も見つけやすくなります。ぜひ、冬の森で生き物の痕跡を探してみてください。(渋)

 

 

☆☆☆お知らせ☆☆☆

日光自然博物館では、1月・2月に、ふかふかのパウダースノーを利用した各種ツアーを企画しております。

詳しくは下記の、下線部からご覧ください。

1月のガイドツアー|日光自然博物館

2月のガイドツアー|日光自然博物館