日光自然博物館

BLOG 戦場ヶ原からこんにちは

    2025.02.14
    新・山の上からこんにちは!vol.599

    奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。

     

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    今朝の天気は晴れ、気温は-4℃、。(8:00時点)※下記の情報は2月13日(水)時点のものです。

    今週の中頃から寒波の影響が緩み、久しぶりに穏やかな日もありました。

     

    今回は中禅寺湖南岸の歌ヶ浜駐車場からイタリア大使館別荘記念公園周辺まで約2㎞を歩いてきました。

    このエリアでは今の時期、湖畔の岩や杭などに風によって湖水が打ち付けられて凍る「しぶき氷」を見ることができます。

     

    その気になる様子は、湖水の量が少ないためか歌ヶ浜駐車場の木が氷漬けになっているような大規模なものは見られませんでしたが…

    イタリア大使館別荘記念公園前の浜辺では様々な形のものを見ることができました。

     

    例えば

    雪と混ざりながら発達したクラゲ形のものや

     

    流木を取り込んでガラス細工のようになっているものなどなどバラエティー豊かです。

     

     様々な形のしぶき氷たちは、荒れた中禅寺湖によって作り出された芸術作品といったところ。

    しぶき氷を観察する際はぜひ、形状の豊かさに注目してみてください!

     

    そして今回、しぶき氷に加えて中禅寺湖が作り出す芸術をもう一つ見ることができました!

    なんと、歌ヶ浜駐車場に到着した際に目の前の湖面が薄くではあるのですが、凍っていたのです!

    湖が凍っているのが珍しいの?と思う方もいるかもしれませんが、湾になっている浅い場所ではしっかり冷え込んだ翌日に凍っていることは度々ありますが、歌ヶ浜のような開けた場所で広範囲に凍っているのはなかなか珍しいのです。

     

    中禅寺湖が凍らない最大の理由は約160mある水深によって深部と水面の温度に差ができ、対流することで水が動くからと考えられていますが、その他にも風によって湖面が動き続けることも理由として考えられます。

    取材日は久しぶりに風が止み、穏やかでよく冷えた日だったため、湾でない場所でも一部結氷していたと思われます。

     

    加えて、風が吹いていないことによって素晴らしい景色も見ることができました。

    鏡のように静まり返った湖面に山々が映り込み、それを薄氷がモザイクのようにぼかすことによってまるで油絵のような景色を作り出していました。

     

    中禅寺湖は気象条件などによって今回紹介したような芸術作品を生み出してくれます。そして、その作品は一つとして同じものがありません。その時々の出会いを楽しみながら「自然の美術館」冬の中禅寺湖に足を運んでみてくださいね。(福)

     

    今回のコース

    今回紹介した南岸は歩道が圧雪に覆われていることに加えて、しぶき氷が見られる浜辺は足元が凍結してとても滑りやすくなっていて危険です。お越しの際はスノーブーツのような滑りにくい靴に状況に応じてチェーンスパイクを装着すると安心ですよ!

     

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