奥日光の自然情報を中心に、日光の最新の話題、さらに日光自然博物館のイベント情報を、カテゴリー「新・山の上からこんにちは」の記事として毎週金曜日にお伝えしていきます。
今朝の天気は晴れ、気温2℃。(8:00時点)
※下記の情報は3月11(火)時点のものです。
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今回は赤沼から小田代歩道を通って、小田代原に行ってきました。
雪はまだ残っていますが、しっかり踏み固められており歩きやすかったです。
(小田代原東側の木道。写真右側、膝ぐらいまである柵がほぼ埋まっているが、しっかり踏み固められている。)
しかし、今回のコースには一部道路を歩く場面があり、そこでは一度解けた雪が凍って滑りやすくなっています。チェーンスパイクなどの滑り止めが必要です。
積もっている雪もさらさらの粉雪ではなく湿った雪で、少しずつ春が近づいていることを感じますが、景色としてはまだまだ冬。踏み固められていないところを歩くと膝まで沈んでしまうほど雪が残っています。そんな雪の森の中で黄色くなった雪を見つけました。
キツネのおしっこによって黄色くなった雪です。キツネも犬と同じように尿でマーキングをすることがあります。雪の上ではこのように動物たちの痕跡がよく目立ちます。
また、コゲラという全長15センチ程のキツツキを見つけました。コゲラも木をつついて中にいる虫を探し、食べるのですが、なんと自分の体よりも細い枝をつついていたんです。
枝がぶらんぶらんと大きく揺れ、折れてしまわないかと心配になりました。キツツキの中でも体が小さいコゲラだからこその光景で面白い!また、コゲラを観察するためにじっとしていたからなのか、すぐ目の前にコガラも来てくれました!
直径1センチもない小さな木の実を両足で挟みくちばしでついばんでいました。一口で食べるのだと思っていたのでとても驚きました。
コガラは全長約13センチでスズメよりも小さいことは、知識としては知っていましたが、実際に見るとくちばしや足はさらに小さく、現地で観察したからこそ気づけたことでした。
実はコゲラとコガラは一緒にいることが多いんです。野鳥たちは冬に別の種類の鳥たちと混ざり群れをつくることがあります。この群れを「混群」と言います。天敵に気づきやすくなるため、食べ物を見つけやすくするためなどと言われています。
奥日光ではコゲラ、コガラ、ゴジュウカラ、エナガなどが一緒にいる場面をよく見ます。運がいいと食べ物を探すのに夢中で近くまで来てくれることもありますよ!
今回ご紹介したような生きものの動きは、春になると観察しにくくなります。1~2月に比べ気温が暖かくなり観察しやすくなってきたので、ぜひ、じっくり時間をかけて冬の自然を観察してみてください。
今回の内容を動画にもしたのでぜひご覧ください!
★★★イベント情報★★★
平地では冬から春に向かう時期、奥日光ではまだ雪と氷の世界ですが、見せる表情は日々変わります。ガイドと共に歩くことで、その時期ならでは、その日だけの戦場ヶ原を安心安全にお楽しみいただきます。
イベント詳細・お申込みはこちら!
その他3月までの間冬を満喫できるツアーをまだまだ開催予定です!
詳しくは「ガイドツアー」をご覧ください。